歯周病関連細菌に対するsitafloxacinの抗菌力について
本研究では, 新規キノロン系抗菌薬であるsitafloxacinの歯周病関連細菌を含むバイオフィルム構成細菌16菌種29菌株に対する有効性について, βラクタム系抗菌薬, マクロライド系抗菌薬および他のニューキノロン系抗菌薬との比較検討を行った。寒天平板希釈法にて各菌株に対する最小発育阻止濃度(MIC)を測定した結果, sitafloxacinは全ての供試菌株に対してMICが0.25μg/ml以下と, 6種類の抗菌薬の中で最も高い抗菌力を示した。特にsitafloxacinは, Aggregatibacter actinomycetemcomitansだけでなく, 従来キノロン系抗菌薬の抗菌力...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 2010, Vol.52(3), pp.239-244 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究では, 新規キノロン系抗菌薬であるsitafloxacinの歯周病関連細菌を含むバイオフィルム構成細菌16菌種29菌株に対する有効性について, βラクタム系抗菌薬, マクロライド系抗菌薬および他のニューキノロン系抗菌薬との比較検討を行った。寒天平板希釈法にて各菌株に対する最小発育阻止濃度(MIC)を測定した結果, sitafloxacinは全ての供試菌株に対してMICが0.25μg/ml以下と, 6種類の抗菌薬の中で最も高い抗菌力を示した。特にsitafloxacinは, Aggregatibacter actinomycetemcomitansだけでなく, 従来キノロン系抗菌薬の抗菌力が弱いとされているPorphyromonas gingivalis, Fusobacterium nucleatum, Prevotella intermedia, Prevotella nigrescensおよびTannerella forsythiaに対する MICは0.06μg/ml以下であり, levofloxacinに比較して4∼64倍の抗菌効果を示した。 これらの結果より, sitafloxacinは主な歯周病関連細菌に対して効果的な薬剤である事が示唆された。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)52(3) : 239-244, 2010 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.52.239 |