ヒト象牙質抽出タンパク質に対する歯根膜由来細胞の付着
ヒト生活歯と失活歯の象牙質から抽出したタンパク質のうち, とくにシアル酸含有の糖タンパク質に着目して, 象牙質への歯根膜由来細胞(PDL)の親和性を調べた. 象牙質タンパク質はグアニジン塩酸, EDTA(E-ext), グアニジン塩酸(G2-ext)の順に抽出した. 細胞親和性は, ノイラミニダーゼ消化および未消化のE-extとG2-ext画分に対するPDLの付着細胞数を計測することによって調べた. その結果, 付着細胞数はノイラミニダーゼ消化の有無に関わらず生活歯抽出画分に多く, また, いずれもG2-extの方がE-extよりも有意に多かった. ノイラミニダーゼ消化後の抽出タンパク質に対す...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 2000, Vol.42 (1), p.23-28 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ヒト生活歯と失活歯の象牙質から抽出したタンパク質のうち, とくにシアル酸含有の糖タンパク質に着目して, 象牙質への歯根膜由来細胞(PDL)の親和性を調べた. 象牙質タンパク質はグアニジン塩酸, EDTA(E-ext), グアニジン塩酸(G2-ext)の順に抽出した. 細胞親和性は, ノイラミニダーゼ消化および未消化のE-extとG2-ext画分に対するPDLの付着細胞数を計測することによって調べた. その結果, 付着細胞数はノイラミニダーゼ消化の有無に関わらず生活歯抽出画分に多く, また, いずれもG2-extの方がE-extよりも有意に多かった. ノイラミニダーゼ消化後の抽出タンパク質に対する付着細胞数は, 未消化の場合と比較して有意に減少した. これらの結果から, PDLの象牙質に対する親和性には, 糖タンパク質の糖鎖を構成するシアル酸の存在が深く関与することが示唆された. |
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ISSN: | 0385-0110 |