ハイブリッド修復材に対するPorphyromonas gingivalisの付着に関する検討
近年, 優れた物性と色調再現性をその主たる特徴とするハイブリッド修復材料が開発され臨床応用されてきているが, 歯周病原性細菌の易付着性という見地からの評価は十分なされていない. そこで, 3種類のハイブリッド修復材料(エステニア(R), アートグラス(R), コンクエスド(TM)), および従来から修復材として用いられている常温重合レジン(即時重合レジン), 20K金合金について, それぞれの表面粗さおよびPorphyromonas gingivalis(P. gingivalis)付着量, さらにヒト, モノサイト細胞株THP-1(THP-1)を用いた細胞傷害性の有無について検討を行った....
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1999, Vol.41 (3), p.295-301 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年, 優れた物性と色調再現性をその主たる特徴とするハイブリッド修復材料が開発され臨床応用されてきているが, 歯周病原性細菌の易付着性という見地からの評価は十分なされていない. そこで, 3種類のハイブリッド修復材料(エステニア(R), アートグラス(R), コンクエスド(TM)), および従来から修復材として用いられている常温重合レジン(即時重合レジン), 20K金合金について, それぞれの表面粗さおよびPorphyromonas gingivalis(P. gingivalis)付着量, さらにヒト, モノサイト細胞株THP-1(THP-1)を用いた細胞傷害性の有無について検討を行った. その結果, 3種類のハイブリッド修復材の表面粗さは20K金合金に次いで滑沢であり, 常温重合レジンが最も粗かった. 細菌付着量は, 20K金合金, ハイブリッド歯冠修復材料の順に増大し, 表面粗さとP. gingivalisの付着量とは相関することが示唆された. また, 細胞傷害性は, どの材料にも認められなかった. これらのことからハイブリッド修復材料は歯周病学的にも臨床での応用が期待される材料であることが示唆された. |
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ISSN: | 0385-0110 |