骨結合型インプラントのヒト口腔内電位とその酸化水による変動
本実験の目的はインプラント材の耐食性評価の基準となるヒト口腔内電位および酸化水洗口による電位変化をあわせて測定することである。そこで日本大学歯科病院歯周病科におけるインプラント適応患者の骨結合型インプラント (チタンスレッドインプラントとハイドロキシアパタイトコーテッドシリンダーインプラントを含む) の口腔内電位を, 白金プローブを連結した装置を用いて測定した。 6名の被験者 (年齢42~67歳) の22例の1次手術後12カ月以上の骨結合型インプラントの上部構造物を撤去した後の口腔内電位は-30~-230mV (SCE) の範囲内にあった。この範囲内で1次手術後の経過月数, 2次手術後の経過月...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1998/12/28, Vol.40(4), pp.465-474 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 本実験の目的はインプラント材の耐食性評価の基準となるヒト口腔内電位および酸化水洗口による電位変化をあわせて測定することである。そこで日本大学歯科病院歯周病科におけるインプラント適応患者の骨結合型インプラント (チタンスレッドインプラントとハイドロキシアパタイトコーテッドシリンダーインプラントを含む) の口腔内電位を, 白金プローブを連結した装置を用いて測定した。 6名の被験者 (年齢42~67歳) の22例の1次手術後12カ月以上の骨結合型インプラントの上部構造物を撤去した後の口腔内電位は-30~-230mV (SCE) の範囲内にあった。この範囲内で1次手術後の経過月数, 2次手術後の経過月数および上部構造物装着後の経過月数で特に傾向ある偏りを示さず, また, 上下顎, 性差, 上部構造物の有無および上部構造物材料 (金銀パラジウム合金, 金合金, 陶材焼付金合金) による偏りも特に認められなかった。 また, 酸化水はその殺菌効果から含嗽によりプラーク形成抑制効果が報告されている。しかし, その酸化水の持つ有効塩素濃度から金属修復物の腐食に影響することが懸念されるが, 酸化水洗口によるインプラントの電位上昇は既存の金合金補綴物などと比較して低い場合が多く, インプラントの口腔内電位が比較的安定であることを示した。 |
---|---|
ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.40.4_465 |