成人歯科集団検診と組み合わせて行う歯周病予防プログラムに関する研究: 第2報 予防プログラム実施効果の評価と林式数量化理論による分析

成人歯科集団検診と組み合わせて行う歯周病予防プログラムを作成する目的で, 第1報では北海道の企業14社の勤労者を対象に疫学的分析を行い, 集団検診時のCPITN-Max値に応じて, 口腔清掃指導, スケーリング, 歯科医院受診勧告などの予防処置を単独または組み合わせて行うプログラムを試作した。 本研究は試作した予防プログラムの有効性を検討する目的で, 第1回検診と組み合わせて予防プログラムを実施し, 1.5~2年後に追跡調査として第2回検診を行い, その効果を評価し, 林式数量化理論II類を用いて多変量解析を行って分析した。 その結果, 1. 対象者225名中第1回検診で予防処置が必要と判定さ...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1996/12/28, Vol.38(4), pp.529-537
Hauptverfasser: 渡部, 亘貴, 菅谷, 勉, 向中野, 浩, 加藤, 熈
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:成人歯科集団検診と組み合わせて行う歯周病予防プログラムを作成する目的で, 第1報では北海道の企業14社の勤労者を対象に疫学的分析を行い, 集団検診時のCPITN-Max値に応じて, 口腔清掃指導, スケーリング, 歯科医院受診勧告などの予防処置を単独または組み合わせて行うプログラムを試作した。 本研究は試作した予防プログラムの有効性を検討する目的で, 第1回検診と組み合わせて予防プログラムを実施し, 1.5~2年後に追跡調査として第2回検診を行い, その効果を評価し, 林式数量化理論II類を用いて多変量解析を行って分析した。 その結果, 1. 対象者225名中第1回検診で予防処置が必要と判定された者は187名で, そのうち実際に予防処置を受けた者は111名 (実施率59.4%) であった。2. 歯周病の予防処置は検診時に行わず後日実施しようとすると受診率が低くなるため, 検診と同時に行うことが有効と思われた。3. CPITNは統計学的に有意な改善を示し, 予防プログラムの実施効果が認められた。4. 林式数量化理論による分析では, スケーリングがCPITNの改善に最も効果がある因子であった。5. 口腔清掃指導は検診時に1回のみ行っても効果は少なかった。6 . 歯科医院への受診勧告はCPITNの改善に効果が低かった。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.38.529