成人歯科集団検診と組み合わせて行う歯周病予防プログラムに関する研究: 第1報 CPITNを用いた予防プログラムの検討
成人歯科集団検診に組み合わせて行う適切な歯周病予防プログラムを作成する目的で, まず北海道の某企業の勤労者900名 (平均41.2歳) を対象に, CPITNにより歯周病の罹患状態を評価した。その中の411名に対し, 喫煙習慣, 歯周病の自覚, 歯周病治療経験, 口腔清掃習慣などの予防上検討する必要があると思われる因子をアンケート調査した。これらの因子とPi. 1., C.I. がCPITNに及ぼす影響を, 林式数量化理論により分析して, プログラムに組み込む必要のある因子を調べるとともに, 重点的に予防処置を行う危険集団を, アンケート調査により選別することの可能性を検討した。その結果, 対...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1996/12/28, Vol.38(4), pp.522-528 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 成人歯科集団検診に組み合わせて行う適切な歯周病予防プログラムを作成する目的で, まず北海道の某企業の勤労者900名 (平均41.2歳) を対象に, CPITNにより歯周病の罹患状態を評価した。その中の411名に対し, 喫煙習慣, 歯周病の自覚, 歯周病治療経験, 口腔清掃習慣などの予防上検討する必要があると思われる因子をアンケート調査した。これらの因子とPi. 1., C.I. がCPITNに及ぼす影響を, 林式数量化理論により分析して, プログラムに組み込む必要のある因子を調べるとともに, 重点的に予防処置を行う危険集団を, アンケート調査により選別することの可能性を検討した。その結果, 対象者の84.5%が歯周病に罹患しており, CPITN 2以上が82.2%であり, 歯周病予防処置は口腔清掃指導だけでは不十分でスケーリングが必要と思われた。また, CPITNと口腔衛生状態とは強い相関がみられたが, 喫煙習慣などの因子の影響は小さく, 予防処置としてプログラムに組み込む必要性は少ないと思われた。さらに, アンケート調査から危険集団を選別する方法は効果が低いと考えられた。以上の結果から, 成人歯科集団検診と組み合わせて行う歯周病予防処置は, 歯周病の自覚や口腔清掃習慣などの因子を考慮することなく対象者全員に歯周病の検診を行い, 各対象者の歯周病進行状態に応じて口腔清掃指導やスケーリング, 歯科医院受診勧告をそれぞれ単独または組み合わせて行うプログラムが適切と思われた。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.38.522 |