骨修復における自己硬化型アパタイトセメントの粉液比による影響
本研究は自己硬化型アパタイトセメント (HAP-C) の粉液比の違いにより, 骨修復能にどのような影響があるかを検討した。実験には健常雑種成犬9頭を用いた。下顎左右第1前臼歯から第4前臼歯の抜歯3ヵ月後に, ステントを用いて骨窩洞 (φ3.2mm×3.0mm) を作製した。1) 粉液比0.4と0.6のHAP-C, 2) ポロシティー0%と70%のHAP-Cをそれぞれの骨窩洞に充填した。 術後2週から8週で屠殺し, 組織切片を作製し組織学的観察を行った。実験期間を通じてすべてのHAP-C群の硬化体周囲組織には目立った異物反応がほとんど観察されなかった。形成された新生骨は, すべてのHAP-C硬化...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1995/09/28, Vol.37(3), pp.483-493 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究は自己硬化型アパタイトセメント (HAP-C) の粉液比の違いにより, 骨修復能にどのような影響があるかを検討した。実験には健常雑種成犬9頭を用いた。下顎左右第1前臼歯から第4前臼歯の抜歯3ヵ月後に, ステントを用いて骨窩洞 (φ3.2mm×3.0mm) を作製した。1) 粉液比0.4と0.6のHAP-C, 2) ポロシティー0%と70%のHAP-Cをそれぞれの骨窩洞に充填した。 術後2週から8週で屠殺し, 組織切片を作製し組織学的観察を行った。実験期間を通じてすべてのHAP-C群の硬化体周囲組織には目立った異物反応がほとんど観察されなかった。形成された新生骨は, すべてのHAP-C硬化体に直接接していた。粉液比0.4とポロシティー0%のHAP-Cは骨窩洞内に硬化体が残留し, 粉液比0.6とポロシティー70%のHAP-Cは硬化体内部が新生骨に置換していた。 これらの結果から, 多孔質構造に変化を生じ, 生体内のHAP-C硬化体で骨置換を生じたことが示唆された。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.37.483 |