歯周ポケットの分布型に関する研究 (第二報): 歯周ポケットの分布型の分類と臨床応用について

歯周疾患の部位差や個体差をプラークコントロールに応用すべく, 歯周ポケット (PD) の分布型の解析を試みた。対象は第1報と同じ歯周炎患者58名とし, 第1報で得られた歯周ポケット発現の部位的特徴をもとに, 個々の口腔内での4mm以上のPDの分布を解析した。また, この分布型を考慮したプラークコントロール法の臨床応用を行い, その効果をPCR20%以下への達成率より予備的に検討した。その結果, 1.4mm以上のPD部の歯間隣接面に占める割合は症例ごとにも67.9%から100%と高く, 分布型は歯間隣接面を中心に考慮すべきと考えられた。2. 歯周ポケットの分布型は, 58例中86.2%が5つの分...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1995/03/28, Vol.37(1), pp.67-75
Hauptverfasser: 加藤, まり, 深井, 浩一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:歯周疾患の部位差や個体差をプラークコントロールに応用すべく, 歯周ポケット (PD) の分布型の解析を試みた。対象は第1報と同じ歯周炎患者58名とし, 第1報で得られた歯周ポケット発現の部位的特徴をもとに, 個々の口腔内での4mm以上のPDの分布を解析した。また, この分布型を考慮したプラークコントロール法の臨床応用を行い, その効果をPCR20%以下への達成率より予備的に検討した。その結果, 1.4mm以上のPD部の歯間隣接面に占める割合は症例ごとにも67.9%から100%と高く, 分布型は歯間隣接面を中心に考慮すべきと考えられた。2. 歯周ポケットの分布型は, 58例中86.2%が5つの分布型で分類可能であり, 多いものから, 全歯間部型, 上顎歯間部・下顎臼歯歯間部型, 全歯間部+舌側型, 全臼歯歯間部型, 上顎歯間部+舌側部・下顎歯間部型であつた。3. 分布型を考慮したプラークコントロール法の臨床応用の結果, 平均2.0±0.7回の指導でPCR 20%以下を達成でき, この方法が患者にとって理解し易く, 有効である可能性が示唆された。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.37.67