歯周外科処置に伴う菌血症に対するポビドンヨード液によるポケット内洗浄の効果

本研究は, 歯周外科処置によって生じる菌血症を抑制するため, 処置前に3.3%ポビドンヨード液で歯周ポケット内を洗浄. 消毒し, それを行わない場合と比較して, 菌血症発生率および分離細菌種に差がみられるか否かを検討したものである。被験者は, 中等度以上の辺縁性歯周炎と診断され, 初期治療を終了した患者18名で, 同一患者において歯周ポケット内洗浄を行う洗浄側と, 行わない非洗浄側の計2回, 歯周外科処置を行った。それぞれ処置前, 処置中および処置終了直後に, 前腕から10mlずつ採血し細菌培養を行った。その結果, 処置前にも両側の1例ずつから細菌が検出された。処置中および直後では非洗浄側の4...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1993/09/28, Vol.35(3), pp.487-493
Hauptverfasser: 板垣, 由美, 遠藤, 英昭, 米田, 栄吉, 堀内, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本研究は, 歯周外科処置によって生じる菌血症を抑制するため, 処置前に3.3%ポビドンヨード液で歯周ポケット内を洗浄. 消毒し, それを行わない場合と比較して, 菌血症発生率および分離細菌種に差がみられるか否かを検討したものである。被験者は, 中等度以上の辺縁性歯周炎と診断され, 初期治療を終了した患者18名で, 同一患者において歯周ポケット内洗浄を行う洗浄側と, 行わない非洗浄側の計2回, 歯周外科処置を行った。それぞれ処置前, 処置中および処置終了直後に, 前腕から10mlずつ採血し細菌培養を行った。その結果, 処置前にも両側の1例ずつから細菌が検出された。処置中および直後では非洗浄側の4例に対し洗浄側では2例に減少したが, 統計的有意差は認められなかった。また菌血症陽性の症例からは, それぞれ1菌種のみが分離された。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.35.487