オフロキサシン配合徐放性歯周ポケット挿入剤 (PT-01) の歯肉縁下細菌叢に与える影響: 歯周治療に伴う経時的変動

オフロキサシン配合徐放性歯周ポケット挿入剤 (PT-01) を27名の歯周炎患者に応用し, 歯周治療に伴う歯肉縁下細菌叢の経時的変動を検討した。その結果, ブラッシング指導と歯肉縁上スケーリング処置を行った2週間目の時点では, PT-01投与群でspirochetes, motile rodsが有意に低下しcoccoid cellsの上昇が認められた。プラセボ製剤投与群, 製剤非投与群では著明な変動は認められなかった。群内期間比較では, PT-01投与群で総菌数, 好気性細菌数, black-pigmented Bacteroiders数, Fusobacterium属の細菌数のいずれもが有意...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1988/12/28, Vol.30(4), pp.1156-1167
Hauptverfasser: 木村, 重信, 戸田, 比佐志, 森田, 健司, 島袋, 善夫, 弓立, 淳, 平井, 久行, 北村, 正博, 藤本, 直樹, 三木, 靖夫, 岡田, 宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:オフロキサシン配合徐放性歯周ポケット挿入剤 (PT-01) を27名の歯周炎患者に応用し, 歯周治療に伴う歯肉縁下細菌叢の経時的変動を検討した。その結果, ブラッシング指導と歯肉縁上スケーリング処置を行った2週間目の時点では, PT-01投与群でspirochetes, motile rodsが有意に低下しcoccoid cellsの上昇が認められた。プラセボ製剤投与群, 製剤非投与群では著明な変動は認められなかった。群内期間比較では, PT-01投与群で総菌数, 好気性細菌数, black-pigmented Bacteroiders数, Fusobacterium属の細菌数のいずれもが有意の低下を示し, 歯肉縁下細菌叢の質的, 量的な変動が誘導された。ルートプレーニング処置を行った後はいずれの群においても著明な改善が認められた。特にPT-01投与群ではいずれのパラメーターにおいても強い改善傾向は認められたものの, 統計学的には対照群との間に有意差は認められず, PT-01投与による明らかな効果を認めるにはいたらなかった。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.30.1156