Bacteroides gingivalis培養上清, ヒト末梢血多形核白血球, 及びヒト歯肉溝滲出液中のコラゲナーゼ活性に対するチキン・オボマクログロブリンの抑制効果
Baotenides gingivalis (B. gingivalis) 培養上清, ヒト末梢血多形核白血球 (PMN), 及び歯周病患者より採取した歯肉溝滲出液 (GCF) 中のコラゲナーゼ活性に対して, オボマクログロブリン (OMG) の抑制効果をin vitroの系で検討した。 コラゲナーゼ活性の測定には, FITC標識タイプIコラーゲンを用いた「コラゲノキットCLN-100」を使用した。すなわちFITC標識コラーゲンを溶液中で試料と反応後, 分解物のみを35℃ で選択的に変性させ, エタノールで抽出し, この抽出された分解物の螢光強度を測定した。 B. gingimlis由来のコラ...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1988/12/28, Vol.30(4), pp.1061-1069 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Baotenides gingivalis (B. gingivalis) 培養上清, ヒト末梢血多形核白血球 (PMN), 及び歯周病患者より採取した歯肉溝滲出液 (GCF) 中のコラゲナーゼ活性に対して, オボマクログロブリン (OMG) の抑制効果をin vitroの系で検討した。 コラゲナーゼ活性の測定には, FITC標識タイプIコラーゲンを用いた「コラゲノキットCLN-100」を使用した。すなわちFITC標識コラーゲンを溶液中で試料と反応後, 分解物のみを35℃ で選択的に変性させ, エタノールで抽出し, この抽出された分解物の螢光強度を測定した。 B. gingimlis由来のコラゲナーゼ活性は, OMG 224μg / ml添加により81. 4%に至るdose dependentな抑制を示した。 ヒト末梢血PMN由来のコラゲナーゼ活性に対しては, OMG 1, 600μg / ml添加により62.4%に至る抑制を示し, 各種歯周疾患の患者から得られたヒトGCF由来のコラゲナーゼ活性に対しては, OMG 1, 600μg/ml添加により71.0 %に至る抑制を示した。陽性対照として測定したα2-マクログロブリン (α2- M) と比較し, OMGは1/2或は, 同程度の抑制を示した。 又, SDS- PAGEによっても, B. gingivalis由来コラゲナーゼとヒトGCF由来コラゲナーゼに対してコラーゲン基質分解活性が, OMG添加プレインキュベーションにより抑制されることが認められた。 以上より, OMGはB. gingimlis由来, ヒト末梢血PMN由来, ヒトGCF由来のコラゲナーゼ活性に対して抑制することが確認された。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.30.1061 |