A-47.塩化ナトリウム配合歯磨剤の脱水力と歯肉血流促進作用

高濃度塩化ナトリウムを含有する歯磨剤や含漱剤は歯周疾患予防効果を有することが知られているが, その機序としは, 歯肉微細血管の顕微鏡的観察から, 高濃度塩化ナトリウムの高浸透圧に基づく脱水作用によって炎症歯肉組織の血液循環が改善されるためと考えられている(Held, AJ.1963, 中村ら1966,1967). そこで我々は塩化ナトリウムの脱水作用と歯肉血流促進作用について検討を行った. 本実験では塩化ナトリウムの配合量は同一で(15重量%), しかし脱水作用に差のある歯磨剤, すなわち塩化ナトリウムを飽和状態で完全に溶解させたものと, 配合した塩化ナトリウムの約1/3が溶解せずに結晶状態で...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1987, Vol.29 (3), p.1012-1012
Hauptverfasser: 辻田敏, 巻幡和子, 江口泰輝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:高濃度塩化ナトリウムを含有する歯磨剤や含漱剤は歯周疾患予防効果を有することが知られているが, その機序としは, 歯肉微細血管の顕微鏡的観察から, 高濃度塩化ナトリウムの高浸透圧に基づく脱水作用によって炎症歯肉組織の血液循環が改善されるためと考えられている(Held, AJ.1963, 中村ら1966,1967). そこで我々は塩化ナトリウムの脱水作用と歯肉血流促進作用について検討を行った. 本実験では塩化ナトリウムの配合量は同一で(15重量%), しかし脱水作用に差のある歯磨剤, すなわち塩化ナトリウムを飽和状態で完全に溶解させたものと, 配合した塩化ナトリウムの約1/3が溶解せずに結晶状態で残存したものの2種類の歯磨剤, および対照として塩化ナトリウムを配合しない歯磨剤を試作し, その脱水力と歯肉血流促進作用を比較検討した.
ISSN:0385-0110