根分岐部に移植したHAPの骨形成および歯根膜の再生に関する研究
根分岐部の骨欠損に対して, Hydroxyapatite (HAP) を移植し, 骨形成や歯根膜の再生について検索する目的で以下の実験を行った。ビーグル犬2頭に実験的根分岐部病変を生じさせ, 下顎P4, M1にHAPを填入した後P3: 対照), 病理組織学的, 統計学的処理を行った。 (その結果, 移植後14日目に線維性組織が歯根に対して平行に, 21日目には部分的に垂直に配列していた。60日目にはコラーゲン線維が形成されており, 機能的線維束の認められる歯根膜の幅の平均は182μmであった。また21日目には骨欠損部の約80%がHAPや新生骨で充たされており, 60日目には新生骨の成熟が認めら...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1987/09/28, Vol.29(3), pp.689-705 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 根分岐部の骨欠損に対して, Hydroxyapatite (HAP) を移植し, 骨形成や歯根膜の再生について検索する目的で以下の実験を行った。ビーグル犬2頭に実験的根分岐部病変を生じさせ, 下顎P4, M1にHAPを填入した後P3: 対照), 病理組織学的, 統計学的処理を行った。 (その結果, 移植後14日目に線維性組織が歯根に対して平行に, 21日目には部分的に垂直に配列していた。60日目にはコラーゲン線維が形成されており, 機能的線維束の認められる歯根膜の幅の平均は182μmであった。また21日目には骨欠損部の約80%がHAPや新生骨で充たされており, 60日目には新生骨の成熟が認められた。M1はP4に比較し, 近遠心径が長く根分岐部病変域も広いが, 骨形成率において有意の差を認めなかった。 以上をまとめると, 歯根との間隙幅が100~200μmの際, HAPの填入が歯根膜線維束の形成には望ましく, HAPは根分岐部骨欠損への移植材として使用しうることが示唆された。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.29.689 |