耳朶および歯肉穿刺法によるHBs抗原の検出法について
歯科診療に関連する一連の処置は, 血液や唾液を排除しての診療は不可能であり, 歯科に来院する患者からの感染については十分な注意と予防が必要である。現在行われているHBs抗原検出検査は, 通常R. P. H. A. 法を用いた血清検査であるが, 静脈血の採血は歯科外来での応用には抵抗があるようである。 そこで本研究では, 歯科外来で実施できるHBs検出法として耳朶および歯肉穿刺ロ紙血を応用し検出法を検討した結果, 次の結論を得た。 1. ロ紙に吸着乾固させた血液を用い, その溶出液についてR. P. H. A. 法に準じた検査方法でHBs抗原の検出を行うことが可能であり, ロ紙血の溶出に5時間が...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1987/03/28, Vol.29(1), pp.222-227 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 歯科診療に関連する一連の処置は, 血液や唾液を排除しての診療は不可能であり, 歯科に来院する患者からの感染については十分な注意と予防が必要である。現在行われているHBs抗原検出検査は, 通常R. P. H. A. 法を用いた血清検査であるが, 静脈血の採血は歯科外来での応用には抵抗があるようである。 そこで本研究では, 歯科外来で実施できるHBs検出法として耳朶および歯肉穿刺ロ紙血を応用し検出法を検討した結果, 次の結論を得た。 1. ロ紙に吸着乾固させた血液を用い, その溶出液についてR. P. H. A. 法に準じた検査方法でHBs抗原の検出を行うことが可能であり, ロ紙血の溶出に5時間が必要であった。 2. HBs抗原陽性者2名を含む22名について, 耳朶および歯肉から採取したロ紙血法と従来の血清法とを定性的に比較した結果, 全例で一致した。 3. 定量検査をしてロ紙血を応用し且Bs抗原価の測定を行った結果, 血清法と同様に測定が可能であった。 |
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ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.29.222 |