A-50.人工的に作製した垂直性骨欠損への生体活性化ガラスの応用(第1報)
現在, 歯槽骨欠損に対する人工移植材として, ハイドロキシアパタイト, リン酸3カルシウム(TCP)などが使用されている. しかし, 生体活性化ガラスについての研究はみられないので, 本研究を行なった. 実験には, ビーグル犬2頭を用いた. 欠損部位作製の必要上, 実験部位に隣接している歯の抜歯を行ない, 抜歯50日以後に粘膜骨膜弁を剥離し, 実験歯の近心に幅約2mm, 深さ約4mmの1壁性の骨欠損を形成した. そして, アルミ箔を根面に密着させ, デンタルフロスにて結紮固定した. 骨欠損形成50日後, 再度粘膜骨膜弁を剥離, 骨欠損部不良肉芽の掻爬を行なった後, 骨欠損底部に骨髄に達する穿孔...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1986, Vol.28 (3), p.934-935 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 現在, 歯槽骨欠損に対する人工移植材として, ハイドロキシアパタイト, リン酸3カルシウム(TCP)などが使用されている. しかし, 生体活性化ガラスについての研究はみられないので, 本研究を行なった. 実験には, ビーグル犬2頭を用いた. 欠損部位作製の必要上, 実験部位に隣接している歯の抜歯を行ない, 抜歯50日以後に粘膜骨膜弁を剥離し, 実験歯の近心に幅約2mm, 深さ約4mmの1壁性の骨欠損を形成した. そして, アルミ箔を根面に密着させ, デンタルフロスにて結紮固定した. 骨欠損形成50日後, 再度粘膜骨膜弁を剥離, 骨欠損部不良肉芽の掻爬を行なった後, 骨欠損底部に骨髄に達する穿孔と歯根面にノッチの付与を行なった. 根面清掃後, 1頭には根面へのクエン酸処理を行ない, 他の1頭には行なわなかった. 右側を実験側とし, 骨欠損部の右側に生体活性化ガラス粒子の填塞を行ない, 左側を対照側として, 填塞を行なわずに, 粘膜骨膜弁の縫合を行なった. 2週, 1ヵ月, 2ヵ月, 3ヵ月, 4ヵ月目に口腔内, およびX線写真による観察を行なった. 4ヵ月目に屠殺し, 顎を摘出, 固定後, 樹脂包埋し, 厚さ約100μの未脱灰組織標本とCMRを作製した. その結果, クエン酸処理した犬と, しなかった犬との比較では, クエン酸処理した犬の方に根面に沿っての骨の新生がみられた. また, 生体活性化ガラスを填塞した犬と, しなかった犬との比較では, 生体活性化ガラスを填塞したものの方に, 強い骨の新生がみられた. これらのことは, 生体活性化ガラスに骨誘導能のあることを示唆しているように思われた. |
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ISSN: | 0385-0110 |