A-37.歯科領域における超音波断層像の応用-第4報歯槽骨欠損診査への応用の可能性について
近年, 医用工学方面における超音波技術の進歩は著しく, 歯科領域においても例外ではなく, 超音波は診査ならびに治療方面にまで広く応用されて来ている. かねてから私達は歯周診査の一助として超音波による歯周診査を試み, 正常な歯周組織, 歯肉の厚み, 歯肉の形態異常などについて検討を行い, 逐次報告して来た. 今回は, 超音波診断装置を用いて骨欠損の形態を把握できるかいなかを検討するために以下の実験を行った. 雑種成犬1頭を用い, 全身麻酔後, 上顎犬歯唇側において歯肉骨膜を剥離し, 骨を露出させ, 歯根中央部において骨頂から約1mmの骨を残して直径約3mmの円形に骨欠損を形成した. また下顎犬歯...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1986, Vol.28 (3), p.926-926 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 近年, 医用工学方面における超音波技術の進歩は著しく, 歯科領域においても例外ではなく, 超音波は診査ならびに治療方面にまで広く応用されて来ている. かねてから私達は歯周診査の一助として超音波による歯周診査を試み, 正常な歯周組織, 歯肉の厚み, 歯肉の形態異常などについて検討を行い, 逐次報告して来た. 今回は, 超音波診断装置を用いて骨欠損の形態を把握できるかいなかを検討するために以下の実験を行った. 雑種成犬1頭を用い, 全身麻酔後, 上顎犬歯唇側において歯肉骨膜を剥離し, 骨を露出させ, 歯根中央部において骨頂から約1mmの骨を残して直径約3mmの円形に骨欠損を形成した. また下顎犬歯部においては幅約2mm, 深さ約2.5mmの骨欠損を形成した. 術後2週に超音波診断装置を用いて, 歯冠中央部を通る走査線をベースラインとして, 近心側, 遠心側に1mm間隔で走査し, 上顎においては, 歯肉辺縁から骨頂までの距離, 骨頂から骨欠損上端までの距離, 骨欠損の両端の距離を, 下顎においては歯肉辺縁から骨頂までの距離をそれぞれ超音波断層像より計測した. 得られた数値を歯冠中央部を通る走査線と歯肉縁を基準にして図式化した. その結果, 超音波断層像より得られた数値を図式化した模式図は, 実際の骨欠損に近似していた. このことより精度向上がはかられれば従来からの歯周診査に超音波診断装置による診査を加えることによって, よりいっそう骨の状態が把握できるものと考えられる. 〔質問〕(日大歯)江澤敏光歯軸方向への動きはネジを動かすことによって規定できたと思われるが歯軸と直交する方向はどのように決定したのか. 〔回答〕(大歯大)三瀬博司ネジ頭部の平面と超音波セルの頭部平面とを密着させて走査方向を規定している. |
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ISSN: | 0385-0110 |