乳歯列および永久歯列の全歯牙が脱落した若年性歯周炎の一症例: 白血球機能検査およびPAP法を用いた病理組織化学的検索

13歳で無歯顎となった若年性歯周炎の1例を経験したので, 白血球機能検査およびPAP法を用いた病理組織化学的検索を行った。 1. 臨床的には乳歯列期にも全歯牙脱落の既往があり, Papillon-Lefévre 症候群との類似性をうかがわせたが, 掌蹠角化症はなく, 末梢血白血球の遊走能低下がみられた点から, 臨床診断は若年性歯周炎とした。 2. 歯肉溝浸出白血球と末梢血白血球の嫌気性菌に対するスーパーオキサイド産生は, 歯肉溝浸出白血球の方に強くみられた。 3. 外縁上皮側と比較してIgG保有細胞数が減少している内縁上皮側では, macrophage やランゲルハンス細胞と推定される S-1...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1984/06/28, Vol.26(2), pp.380-396
Hauptverfasser: 原, 宜興, 青野, 正男, 鎮守, 信弘, 赤峰, 昭文, 鬼村, 晃太郎, 相田, 宜利, 古川, 猛士, 濱地, 貴文, 吉村, 祥子, 畠山, 民子, 角田, 茂
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:13歳で無歯顎となった若年性歯周炎の1例を経験したので, 白血球機能検査およびPAP法を用いた病理組織化学的検索を行った。 1. 臨床的には乳歯列期にも全歯牙脱落の既往があり, Papillon-Lefévre 症候群との類似性をうかがわせたが, 掌蹠角化症はなく, 末梢血白血球の遊走能低下がみられた点から, 臨床診断は若年性歯周炎とした。 2. 歯肉溝浸出白血球と末梢血白血球の嫌気性菌に対するスーパーオキサイド産生は, 歯肉溝浸出白血球の方に強くみられた。 3. 外縁上皮側と比較してIgG保有細胞数が減少している内縁上皮側では, macrophage やランゲルハンス細胞と推定される S-100 protein 保有細胞も減少していた。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.26.380