5.ウシ内歯組織培養系におけるDiphenylhydantoinのDNA,RNA蛋白合成能に及ぼす影響について(第2報)

Diphenylhydantoin(以下DPHと称す)は, 抗けいれん剤として, てんかん治療に広く用いられている薬剤の一つである. DPHの長期投与患者に, その副作用として歯肉増殖が著明に認められるが, その臨床報告や基礎的研究が行なわれているにもかかわらず, 未だDPHの歯肉組織に対する作用機序の解明には至っていない. そこで, 今回我々は, Topper等の培養系を用いて, M-199培地にインシュリン, デキサメサゾン, さらに仔牛血清を加え, これらの物質が本培養系並びにDPHの作用に及ぼす影響について, 前回と同様に, DNA, RNA, 蛋白合成能を指標として検討を行った. 今...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1984-03, Vol.26 (1), p.130-130
Hauptverfasser: 益田忠幸, 坂東久美子, 笠原信治, 永田俊彦, 加川公也, 石田浩, 若野洋一, 亀山洋一郎, 斎藤滋
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:Diphenylhydantoin(以下DPHと称す)は, 抗けいれん剤として, てんかん治療に広く用いられている薬剤の一つである. DPHの長期投与患者に, その副作用として歯肉増殖が著明に認められるが, その臨床報告や基礎的研究が行なわれているにもかかわらず, 未だDPHの歯肉組織に対する作用機序の解明には至っていない. そこで, 今回我々は, Topper等の培養系を用いて, M-199培地にインシュリン, デキサメサゾン, さらに仔牛血清を加え, これらの物質が本培養系並びにDPHの作用に及ぼす影響について, 前回と同様に, DNA, RNA, 蛋白合成能を指標として検討を行った. 今回の実験では, ウシ6例中, DPHによるDNA合成能の増強が認められたもの3例, 認められなかったもの3例であり, 前者をResponder, 後者をnon-Responderとした. その結果, 本培養系において, DNA合成はインシュリン, デキサメサゾンにより促進され, インシュリン, デキサメサゾンを混合したものが最も著明に合成促進することが判明した.
ISSN:0385-0110