超音波断層法による歯周組織の映像について

新たに口腔内用超音波診断装置を開発し, 歯周組織の診査への応用を試みた。本装置は, 20MHzの収束振動子を用い, 超音波探触子を歯肉にあてて超音波振動子を走査させ, 歯周組織の超音波断層像が得られるよう設計されている。 実験には, ほぼ正常と思われる上顎前歯部歯周組織を観察した後に, 歯周炎に罹患した上顎前歯部および小臼歯部の観察を行い, 歯肉辺縁と歯槽骨辺縁との距離を電子キャリパで測定した。 その結果, 被検歯周組織は明瞭に描出され, 歯肉辺縁と歯槽骨辺縁との距離は, 歯肉剥離掻爬手術時の実測値とよく一致していた。 以上より, 本装置は歯周疾患の診断に有効であると考えられる。...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1984/03/28, Vol.26(1), pp.88-93
Hauptverfasser: 沢田, 健次, 藤正, 敬夫, 砂田, 今男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:新たに口腔内用超音波診断装置を開発し, 歯周組織の診査への応用を試みた。本装置は, 20MHzの収束振動子を用い, 超音波探触子を歯肉にあてて超音波振動子を走査させ, 歯周組織の超音波断層像が得られるよう設計されている。 実験には, ほぼ正常と思われる上顎前歯部歯周組織を観察した後に, 歯周炎に罹患した上顎前歯部および小臼歯部の観察を行い, 歯肉辺縁と歯槽骨辺縁との距離を電子キャリパで測定した。 その結果, 被検歯周組織は明瞭に描出され, 歯肉辺縁と歯槽骨辺縁との距離は, 歯肉剥離掻爬手術時の実測値とよく一致していた。 以上より, 本装置は歯周疾患の診断に有効であると考えられる。
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.26.88