1.歯周疾患患者における歯肉色の色彩学的研究

歯周疾患の罹患に伴う, 歯肉色変化は臨床症状の一つとして重要である. したがって歯肉色を正確に把握することは歯周疾患の診断ならびに治療後の治癒経過を観察する上で極めて重要な事項である. 従来歯肉色に関する研究は種々なされているが, 歯周疾患治療の臨床に応用し, 歯肉色変化について詳細に検討している報告は皆無である. そこで演者らは, 歯肉色の比較検討がしやすく臨床応用が可能な方法として, 眼底カメラにて歯肉を規格撮影し, その現像フィルム吸光度による歯肉色の数値化を試みた. さらに視感比法による歯肉色の研究を本法に並行して行なった. これら二方法により, 歯周疾患患者における歯肉切除手術, 歯...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1978-12, Vol.20 (4), p.368-368
Hauptverfasser: 山田茂子, 青木栄夫, 佐藤徹一郎, 西村正雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯周疾患の罹患に伴う, 歯肉色変化は臨床症状の一つとして重要である. したがって歯肉色を正確に把握することは歯周疾患の診断ならびに治療後の治癒経過を観察する上で極めて重要な事項である. 従来歯肉色に関する研究は種々なされているが, 歯周疾患治療の臨床に応用し, 歯肉色変化について詳細に検討している報告は皆無である. そこで演者らは, 歯肉色の比較検討がしやすく臨床応用が可能な方法として, 眼底カメラにて歯肉を規格撮影し, その現像フィルム吸光度による歯肉色の数値化を試みた. さらに視感比法による歯肉色の研究を本法に並行して行なった. これら二方法により, 歯周疾患患者における歯肉切除手術, 歯肉被弁手術後の歯肉色変化を, 術後2週から12週まで経日的に観察した. その結果, 吸光度測定法では, 歯肉切除手術後の歯肉色は, 術後2週から4週までに著明な変化を示し, 9週以後は健康歯肉色の範囲でほぼ一定であった. 視感比色法から, 術後12週の歯肉色は, 色相はややRP方向に分布し, 明度, 彩度は健康歯肉色の範囲に含まれた.
ISSN:0385-0110