歯周疾患の外科的処置後における歯頸部知覚過敏症について
歯周疾患患者において, 歯石除去や, 外科的歯周処置を行った後, 露出した歯根表面において, 知覚過敏症を訴えることは非常に多い. そこで, 外科的歯周処置を行った290本の歯牙について, 術前, および, 術後2ヵ月にわたって, 知覚過敏症の発現頻度と, 痛みの強さの経時的変化について調べた. 結果は次のようである. 1. 痛みの発現頻度とその強さは, 術後一過性に増加する. これは主に, 手術時に根面のセメント質がほとんど除去され, 象牙質が直接口腔内に露出するためと考えられる. その後, 痛みは経時的に減少し, 術後8週においては, 術前の状態にまで回復することがわかった. また, 術前...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 歯周疾患患者において, 歯石除去や, 外科的歯周処置を行った後, 露出した歯根表面において, 知覚過敏症を訴えることは非常に多い. そこで, 外科的歯周処置を行った290本の歯牙について, 術前, および, 術後2ヵ月にわたって, 知覚過敏症の発現頻度と, 痛みの強さの経時的変化について調べた. 結果は次のようである. 1. 痛みの発現頻度とその強さは, 術後一過性に増加する. これは主に, 手術時に根面のセメント質がほとんど除去され, 象牙質が直接口腔内に露出するためと考えられる. その後, 痛みは経時的に減少し, 術後8週においては, 術前の状態にまで回復することがわかった. また, 術前にすでにある程度の痛みが存在する歯牙においては, 手術によって, その痛みが増強されることは少なく, また, 術前に強い痛みを示す歯牙においては, 術後かえって痛みが減少するという結果が得られた. 2. 年令別にしらべてみると, old groupsに比べて, young groupsの歯牙の方が, 術後の痛みの発現頻度と, その強さは大きく, かつ, その回復も遅いことがわかった. |
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ISSN: | 0385-0110 |