抗Secretory piece抗血清の作製に関する研究
唾液中の分泌型IgAが口腔疾患と関係することはすでに報告した. そこで, すでに報告したImmunoadsorbentを用いる方法で初乳よりIgAを分離精製し, さらに還元, アルキル化を行なうことによりSecretory piece(SP)を分離し, 抗SP特異血清を得, ヒト外分泌腺の分泌型IgAの局所産生機構を螢光抗体間接法により研究した. ヒト空腸結腹の凍結切片をウサギ抗SP血清でincubation後, FITCで標識したヤギ抗ウサギFab抗体で染色を行なった結果, 腺上皮細胞に明瞭な螢光を認めた. このことは, 腺上皮において産生されたSP, あるいはIgAと結合したSPが, 腺上...
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Veröffentlicht in: | 日本歯周病学会会誌 1976, Vol.18 (3), p.435-435 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 唾液中の分泌型IgAが口腔疾患と関係することはすでに報告した. そこで, すでに報告したImmunoadsorbentを用いる方法で初乳よりIgAを分離精製し, さらに還元, アルキル化を行なうことによりSecretory piece(SP)を分離し, 抗SP特異血清を得, ヒト外分泌腺の分泌型IgAの局所産生機構を螢光抗体間接法により研究した. ヒト空腸結腹の凍結切片をウサギ抗SP血清でincubation後, FITCで標識したヤギ抗ウサギFab抗体で染色を行なった結果, 腺上皮細胞に明瞭な螢光を認めた. このことは, 腺上皮において産生されたSP, あるいはIgAと結合したSPが, 腺上皮に存在するものと考えられる. 次に, ウサギ抗ヒトFab抗体でIg産生細胞を標識した結果, 腺上皮の周囲組織にIg産生細胞を認めた. 抗ヒトFab抗体の代わりにウサギ抗ヒトα抗体を用いて標識しても同様にIgA産生細胞が認められた. これらの所見は, IgA産生細胞よりJ chainでダイマー型として分泌されたIgAが, 外分泌腺上皮において産生されたSPと結合後, 外分泌液中に分泌されるとしたBrandtzaegの報告と一致する所見である. |
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ISSN: | 0385-0110 |