歯周疾患における剥離細胞学的研究: 炎症の程度と剥離細胞および組織像との対比

歯周疾患における病変の程度を評価する方法としては, RussellのPeriodontal Index(PI)を始めとする種々なるIndexや生化学的な検索が用いられている1~10). Zachrissonら11), Oliverら12), Stallardら13)およびWeisingerら11)が述べているように, 組織学的検索が歯周疾患においても他の方法に比し病変を適確に把握しうるという点で優ることは論をまたない. しかし, 組織学的検索方法は臨床的に実施するさいに種々の困難を伴うことから, このためにこれに代わりうる, 客観性を有し, かつ日常臨床でも容易に使用しうる形態学的方法が強く望...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1976/06/28, Vol.18(2), pp.189-206
1. Verfasser: 大谷, 一好
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯周疾患における病変の程度を評価する方法としては, RussellのPeriodontal Index(PI)を始めとする種々なるIndexや生化学的な検索が用いられている1~10). Zachrissonら11), Oliverら12), Stallardら13)およびWeisingerら11)が述べているように, 組織学的検索が歯周疾患においても他の方法に比し病変を適確に把握しうるという点で優ることは論をまたない. しかし, 組織学的検索方法は臨床的に実施するさいに種々の困難を伴うことから, このためにこれに代わりうる, 客観性を有し, かつ日常臨床でも容易に使用しうる形態学的方法が強く望まれている. その方法の一つとして, Papanicolaouおよびその協同研究者によって開発され, 体系づけられた剥離細胞学的検索法(細胞学的検索法)があり, 本法は今日, 臨床検査の一つとして各領域にわたり広く実用化され, 口腔領城においても検討がなされている. しかし, 剥離細胞学的検索法の主たる目的が悪性腫瘍の早期発見にあることは口腔領域でも同様で, 炎症性疾患について本法の利用を試みて, この検討をしている人は少ない.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.18.189