歯周組織の微細構造について ―特に歯槽骨骨頂部について

歯周疾患の病因とその進行状態を我々歯周治療専門医が, 毎日の臨床での観察に立脚して把握し研究を行なうことが重要である. この研究は, 歯周組織のうち特に歯槽骨骨頂部の微細構造について走査型電子顕微鏡並びに透過型電子顕微鏡で観察した. 研究対象は, 走査型電子顕微鏡の試料としては, 高度の歯周疾患に罹患し保存不可能と診断され抜歯した症例と歯科矯正治療で要抜去と診断され, かつ臨床的に歯周疾患に罹患していないと認められた症例である. 一方透過型電子顕微鏡の試料としては, 主として, 歯肉剥離掻爬術と共に歯槽骨整形が必要と診断され, 歯槽骨骨頂部の骨切除, 骨整形の際軟組織と共に一塊として切片した症...

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Hauptverfasser: 白髪仁, 菅原信一, 松江一郎, 清水欽也, 及川健彦, 太田隆温, 柴田達美
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯周疾患の病因とその進行状態を我々歯周治療専門医が, 毎日の臨床での観察に立脚して把握し研究を行なうことが重要である. この研究は, 歯周組織のうち特に歯槽骨骨頂部の微細構造について走査型電子顕微鏡並びに透過型電子顕微鏡で観察した. 研究対象は, 走査型電子顕微鏡の試料としては, 高度の歯周疾患に罹患し保存不可能と診断され抜歯した症例と歯科矯正治療で要抜去と診断され, かつ臨床的に歯周疾患に罹患していないと認められた症例である. 一方透過型電子顕微鏡の試料としては, 主として, 歯肉剥離掻爬術と共に歯槽骨整形が必要と診断され, 歯槽骨骨頂部の骨切除, 骨整形の際軟組織と共に一塊として切片した症例である. また試料の一部は, パラフィン切片にし, H-E染色, 銀染色を行なって透過型電子顕微鏡と対比した. 走査型電子顕微鏡による検査では, 正常歯周組織においては, 主線維束は比較的太く密に走っており, 主線維束の周囲には, 細い線維束, 太い線維, 細い線維が認められた. それらの線維束は歯槽骨中へ入っているのが認められた. さらに拡大像では, 微細構造として横紋も認められた.
ISSN:0385-0110