齲蝕と耳下腺唾液IgA量の関係について

分泌型IgAの局所産生は, 局所における抗原刺激と密接な関係にある事が判ってきた1)が, 唾液腺におけるIgA産生も, 他の分泌腺におけると同様, 局所における抗原刺激と密接な関係にある事が示唆されている. 一方齲蝕発生の一因としてStreptococcus mutansの感染が重要視されている3, 4)ので, 口腔内の微生物感染防禦に占める分泌型IgA抗体の役割を意味づける一つの方法として齲蝕と, 唾液IgAの量的関係を調べた. その際, 唾液IgAの量的変化を, 何を基準に求めるかという事が問題であるが, 本実験においては, 耳下腺唾液IgAの耳下腺唾液総蛋白量に占める割合を基準として,...

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Veröffentlicht in:日本歯周病学会会誌 1975/03/28, Vol.17(1), pp.55-58
Hauptverfasser: 福田, 富男, 青野, 正男, 尾上, 薫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:分泌型IgAの局所産生は, 局所における抗原刺激と密接な関係にある事が判ってきた1)が, 唾液腺におけるIgA産生も, 他の分泌腺におけると同様, 局所における抗原刺激と密接な関係にある事が示唆されている. 一方齲蝕発生の一因としてStreptococcus mutansの感染が重要視されている3, 4)ので, 口腔内の微生物感染防禦に占める分泌型IgA抗体の役割を意味づける一つの方法として齲蝕と, 唾液IgAの量的関係を調べた. その際, 唾液IgAの量的変化を, 何を基準に求めるかという事が問題であるが, 本実験においては, 耳下腺唾液IgAの耳下腺唾液総蛋白量に占める割合を基準として, Lehner5)らの報告に基き, 齲蝕と耳下腺唾液IgAの量的関係を調べた. 実験材料ならびに方法 1. 耳下腺唾液の採集 Keene6)の耳下腺唾液採集装置を用いて, チューインガムをかませて流出する唾液を採集した. 齲蝕群(D. M. F. 指数10以上)20人, 対象群(D. M. F. 指数10以下)16人より採集したものを測定に供した.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.17.55