内視鏡検査により上部消化管に重複癌が検出された顎口腔領域癌患者の臨床的検討
「緒言」 私たちは, 顎口腔領域に癌が生じた患者において, 上部消化管にも重複癌または前癌病変などの異常所見が比較的高頻度に発生し, その検出における上部消化管内視鏡検査(upper gastrointestinal fiberscopy:以下, GIF)の有用性について報告した1). GIFにより検出された病変が悪性腫瘍の場合には, それぞれの癌の状態, 患者の状態などにより治療を進める上で苦慮する症例があるものの, このような治療上の問題点も含めて臨床的に詳細に検討した報告は少ない. そこで, 今回はGIFの結果, 上部消化管に重複癌が認められた症例を対象に臨床的検討を加えたので報告する....
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2008-07, Vol.57 (3), p.303-310 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 私たちは, 顎口腔領域に癌が生じた患者において, 上部消化管にも重複癌または前癌病変などの異常所見が比較的高頻度に発生し, その検出における上部消化管内視鏡検査(upper gastrointestinal fiberscopy:以下, GIF)の有用性について報告した1). GIFにより検出された病変が悪性腫瘍の場合には, それぞれの癌の状態, 患者の状態などにより治療を進める上で苦慮する症例があるものの, このような治療上の問題点も含めて臨床的に詳細に検討した報告は少ない. そこで, 今回はGIFの結果, 上部消化管に重複癌が認められた症例を対象に臨床的検討を加えたので報告する. 「対象ならびに方法」 対象は, 1992年7月から2005年12月までの12年6か月間に, 新潟大学医歯学総合病院口腔外科・顎顔面外科診療室(旧新潟大学歯学部附属病院・第二口腔外科)を受診した顎口腔領域原発の扁平上皮癌患者のうち, GIFにより重複癌が検出された13例(同期間全124例中10.5%)である. |
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ISSN: | 0029-0297 |
DOI: | 10.11277/stomatology1952.57.303 |