下顎智歯部に発現した過剰歯の臨床統計的観察および文献的考察

「緒言」 過剰歯は上顎前歯部, 上顎大臼歯部に発現することが多く, 下顎臼歯部に発現することは稀とされ1-3), その中でも下顎智歯部の過剰歯は極めて稀であり, 現在までもいくつかの報告4-22)がされているが, そのほとんどが1例報告である. 今回われわれは, 下顎智歯部の過剰歯の特徴を明らかにする目的で, 当科の開設した1983年10月から2006年9月までの23年間に当科外来を受診した, 下顎智歯部に過剰歯が発現した15例について臨床統計的観察ならびに過去25年間の本邦における文献報告例との比較検討を行い, 若干の知見を得たので報告する. そのなかで, 下顎智歯部に嚢胞を伴う埋伏過剰歯を...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2008-03, Vol.57 (2), p.232-238
Hauptverfasser: 上杉崇史, 清水武, 櫻井健人, 横林敏夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 過剰歯は上顎前歯部, 上顎大臼歯部に発現することが多く, 下顎臼歯部に発現することは稀とされ1-3), その中でも下顎智歯部の過剰歯は極めて稀であり, 現在までもいくつかの報告4-22)がされているが, そのほとんどが1例報告である. 今回われわれは, 下顎智歯部の過剰歯の特徴を明らかにする目的で, 当科の開設した1983年10月から2006年9月までの23年間に当科外来を受診した, 下顎智歯部に過剰歯が発現した15例について臨床統計的観察ならびに過去25年間の本邦における文献報告例との比較検討を行い, 若干の知見を得たので報告する. そのなかで, 下顎智歯部に嚢胞を伴う埋伏過剰歯を認めた1例についても併せ, その概要を報告する. 「対象症例および方法」 対象は, 長野赤十字病院口腔外科の開設した1983年10月から2006年9月までの23年間に当科外来を受診した新患患者76,783名(X線写真撮影未実施患者も含む)のうち, 下顎智歯部に過剰歯が発現した15例, 16歯である.
ISSN:0029-0297
DOI:10.11277/stomatology1952.57.232