顎下腺唾石の石灰化密度に関する研究―Peripheral quantitative CT(pQCT)を用いた検討

「緒言」 唾石症は口腔外科領域においてしばしば遭遇する疾患で, その多くが顎下腺に発生する1-3). 唾石症の治療法としては, ごく小さなものを内視鏡観察下あるいはX線透視下に微細な鉗子を用いて摘出することがあるが4.5), ほとんどは口腔内外からの外科的摘出が必要となる2.3.6-8). 近年, 非観血的で低侵襲な治療法として胆石や尿路結石等で普及している体外衝撃波砕石療法の唾石への応用が注目されている9.10). また, 実際に顎下腺唾石に使用した報告もみられはじめている7.11.12). 内田らは, 顎下腺唾石を用いて破砕実験を行い, 胆石や腎尿路結石と同様に衝撃波で唾石を細かく破砕でき...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2007-01, Vol.56 (1), p.26-31
Hauptverfasser: 新井直也, 小島武文, 山本庸介, 望月美江, 新中康史, 佐藤豊, 天笠光雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 唾石症は口腔外科領域においてしばしば遭遇する疾患で, その多くが顎下腺に発生する1-3). 唾石症の治療法としては, ごく小さなものを内視鏡観察下あるいはX線透視下に微細な鉗子を用いて摘出することがあるが4.5), ほとんどは口腔内外からの外科的摘出が必要となる2.3.6-8). 近年, 非観血的で低侵襲な治療法として胆石や尿路結石等で普及している体外衝撃波砕石療法の唾石への応用が注目されている9.10). また, 実際に顎下腺唾石に使用した報告もみられはじめている7.11.12). 内田らは, 顎下腺唾石を用いて破砕実験を行い, 胆石や腎尿路結石と同様に衝撃波で唾石を細かく破砕できることを報告している9). しかしながら, McGurk7)らやEscudier11)は, 顎下腺唾石に対する破砕療法の有効率は30%程度で, 外科的な摘出等が必要となる場合が多いとしており, 治療効果についても不明な点が多い9.12).
ISSN:0029-0297
DOI:10.11277/stomatology1952.56.26