29. 診断に苦慮した頸部Hodgkinリンパ腫の1例

今回われわれは, 舌扁平上皮癌術後の頸部リンパ節転移との鑑別診断に苦慮したHodgkinリンパ腫の1例を経験したので報告した. 患者:81歳男性. 主訴:左側頸部の腫脹. 現病歴:1994年に某大学病院にて左側舌扁平上皮癌に対する放射線療法,当科にて化学療法および右側頸部郭清術を施行した. その後, 2005年4月頃より左側頸部に腫脹が生じ, 同年5月25日, 某病院口腔外科より当科を紹介され受診となった. 現症:触診にて左側頸部に小指頭大非可動性, 鎖骨上に栂指頭大非可動性のリンパ節腫脹を計10個認め, CTMRIにて同部に複数の腫脹したリンパ節を認めた. 処置および治療経過:舌扁平上皮癌術...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2006, Vol.55 (3), p.211-211
Hauptverfasser: 山元貴弘, 保田宗則, 片岡洋平, 中井徹, 眞岡和也, 古藤俊介, 浅田祥子, 西川正典, 猪田浩理, 山本学
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回われわれは, 舌扁平上皮癌術後の頸部リンパ節転移との鑑別診断に苦慮したHodgkinリンパ腫の1例を経験したので報告した. 患者:81歳男性. 主訴:左側頸部の腫脹. 現病歴:1994年に某大学病院にて左側舌扁平上皮癌に対する放射線療法,当科にて化学療法および右側頸部郭清術を施行した. その後, 2005年4月頃より左側頸部に腫脹が生じ, 同年5月25日, 某病院口腔外科より当科を紹介され受診となった. 現症:触診にて左側頸部に小指頭大非可動性, 鎖骨上に栂指頭大非可動性のリンパ節腫脹を計10個認め, CTMRIにて同部に複数の腫脹したリンパ節を認めた. 処置および治療経過:舌扁平上皮癌術後の頸部リンパ節転移と臨床診断し, 同年5月30日左側機能的頸部郭清術を施行した. 術後の病理組織検査にてHodgkinリンパ腫との確定診断を得たため, 化学療法を計画したが, 患者本人の希望により積極的治療は行わず, 外来通院下で経過観察することとなった.
ISSN:0029-0297