13. 超選択的動注化学放射線療法が著効した舌癌進展例の1例
進展舌癌に対して, 対側舌動脈への超選択的動注化学放射線療法が著効した症例を経験したのでその概要を報告した. 症例:55歳, 男性. 主訴:左側舌の疼痛. 現病歴:2005年1月より左側舌縁部の疼痛を自覚するも放置. 6月, 当科紹介来院. 現症:左側舌縁部に内向型の潰瘍形成, 可動部舌全体に硬結を触知し, 舌の運動障害を認めた. 臨床診断:左側舌癌(T4N0M0). 高分化型扁平上皮癌の診断を得て, 6月20日より術前放射線療法(2Gy/day, total30Gy)開始. 6月28日および7月7日, Seldinger法にて, いわゆる患側の左側舌動脈にカテーテルを挿入できず, 右側舌動脈...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2006, Vol.55 (3), p.207-207 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 進展舌癌に対して, 対側舌動脈への超選択的動注化学放射線療法が著効した症例を経験したのでその概要を報告した. 症例:55歳, 男性. 主訴:左側舌の疼痛. 現病歴:2005年1月より左側舌縁部の疼痛を自覚するも放置. 6月, 当科紹介来院. 現症:左側舌縁部に内向型の潰瘍形成, 可動部舌全体に硬結を触知し, 舌の運動障害を認めた. 臨床診断:左側舌癌(T4N0M0). 高分化型扁平上皮癌の診断を得て, 6月20日より術前放射線療法(2Gy/day, total30Gy)開始. 6月28日および7月7日, Seldinger法にて, いわゆる患側の左側舌動脈にカテーテルを挿入できず, 右側舌動脈よりCDDP90mg, 100mgの動注を行った. 8月9日, 左側全頸部郭清術, 右側顎下部郭清術, 舌亜全摘出術, 腹直筋皮弁による口腔再建術施行した. 病理組織学的には, Viable tumor cellは認められず, 大星下里分類ではGradeIV-Cと判定されたことから, 本法は非常に有用な方法であり, 今後, 重要な治療法の選択肢となり得る可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0029-0297 |