A-11. 唇顎裂患者における顎裂骨移植部へのインプラントの応用

近年, 顎裂部へ骨移植後, インプラントを埋入し欠損補綴を行うことが可能となり, その有効性に関する報告がなされている. われわれは顎裂を有する唇顎裂患者に顎裂骨移植を施行後, インプラントを埋入し, 欠損補綴を行った1例を経験したので報告する. [症例] 32歳, 女性 [主訴] 上顎前歯部欠損による審美障害 [現病歴] 唇顎裂で出生し, 18歳で左上顎中切歯, 側切歯を抜歯した. 部分床義歯を装着するも適合不良のため, 欠損部補綴治療目的に当科を受診した. 初診時, 左上顎中切歯, 側切歯欠損部にV字型歯槽骨欠損を認めた. [処置経過] 2004年3月顎裂部への腸骨移植術, 顎裂閉鎖術を施...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2006, Vol.55 (2), p.144-144
Hauptverfasser: 小辻素子, 中村美喜子, 木下英荘, 小笠原利行, 佐野和生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 顎裂部へ骨移植後, インプラントを埋入し欠損補綴を行うことが可能となり, その有効性に関する報告がなされている. われわれは顎裂を有する唇顎裂患者に顎裂骨移植を施行後, インプラントを埋入し, 欠損補綴を行った1例を経験したので報告する. [症例] 32歳, 女性 [主訴] 上顎前歯部欠損による審美障害 [現病歴] 唇顎裂で出生し, 18歳で左上顎中切歯, 側切歯を抜歯した. 部分床義歯を装着するも適合不良のため, 欠損部補綴治療目的に当科を受診した. 初診時, 左上顎中切歯, 側切歯欠損部にV字型歯槽骨欠損を認めた. [処置経過] 2004年3月顎裂部への腸骨移植術, 顎裂閉鎖術を施行した. 2004年8月同部へのインプラント一次手術, 2005年2月インプラントニ次手術を施行し, 同年5月に上部構造を装着した. 欠損部の補綴のみならず, 中顔面の陥凹感も改善でき経過は良好である.
ISSN:0029-0297