2-DM-4-3 ヒト歯肉由来悪性黒色腫細胞株HMGでのPhosphodiesterase(PDE)1の検討
Phosphodiesterase(PDE)1は現在11種類(PDE1からPDE11)報告されているPDEファミリーの一つで, 細胞内のcAMPやcGMP濃度を調整することにより, 様々な生理作用に関与している. これまでにわれわれはヒト歯肉由来悪性黒色腫細胞株HMGでPDE3やPDE4について検討し, PDE3は細胞増殖には関係がないが, PDE4は関係することを報告した. また, 最近われわれは, 粘菌由来物質Differentiation-inducing factor(DIF)-1が, PDE1シグナルを介してヒト白血病細胞K562の増殖を抑制することを発見した. しかし, 悪性黒色腫...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (4), p.505-505 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Phosphodiesterase(PDE)1は現在11種類(PDE1からPDE11)報告されているPDEファミリーの一つで, 細胞内のcAMPやcGMP濃度を調整することにより, 様々な生理作用に関与している. これまでにわれわれはヒト歯肉由来悪性黒色腫細胞株HMGでPDE3やPDE4について検討し, PDE3は細胞増殖には関係がないが, PDE4は関係することを報告した. また, 最近われわれは, 粘菌由来物質Differentiation-inducing factor(DIF)-1が, PDE1シグナルを介してヒト白血病細胞K562の増殖を抑制することを発見した. しかし, 悪性黒色腫でのPDE1の働きは全く不明である. そこで今回, HMG細胞でのPDE1について検討したので報告する. [材料と方法] 細胞は当科で樹立, 継代しているヒト歯肉由来悪性黒色腫細胞株HMGを使用した. HMG細胞を1×106cells播種し, 3日培養後, 細胞を回収しホモジナイズした. PDE1特異的阻害剤としてvinpocetinを使用し, PDE活性を測定した. また, PDE1にはPDE1A, PDE1B, PDE1Cの3つのアイソザイムが存在するため, それぞれのmRNAの発現をRT-PCRにて検討した. [結果] vinpocetin作用でPDE活性が阻害されたことより, HMG細胞にPDE1活性が確認された. また, RT-PCRによりPDE1Aおよび1CのmRNA発現を確認したが, PDE1Bの発現は認めなかった. [考察] PDE1Aおよび1CがHMG細胞で発現し, 何らかの役割を果たしている可能性が考えられた. 更にPDE1と細胞増殖との関係を検討し報告する予定である. |
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ISSN: | 0029-0297 |