1-BM-5-3 顎骨のTissue Engineering-bFGF含浸ゼラチン粒子と骨髄海綿骨細片を用いた成犬下顎骨再生実験
[目的] われわれは, 生体吸収性ポリ-L-乳酸(PLLA)メッシュと骨髄海綿骨細片(PCBM)を用いた顎骨再生法を開発し, 臨床応用を行ってきた. 本法は従来の骨移植法に比べ, 多くの利点をもつが, 骨髄の量, 性状や局所の血行状態によっては, 十分な骨再生が得られないことがあり, 生理活性因子の併用が期待される. 本研究では, PLLAメッシュと骨髄移植による顎骨再生法におけるbFGF-GMsの併用効果について検討した. [方法] 含水率95%のゼラチン粒子(IP:49, 粒径:100μm以下)40mgにbFGF(科研製薬)200μg/燐酸緩衝液を含浸してbFGF-GMsヒイドロゲルを作成...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (4), p.466-466 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的] われわれは, 生体吸収性ポリ-L-乳酸(PLLA)メッシュと骨髄海綿骨細片(PCBM)を用いた顎骨再生法を開発し, 臨床応用を行ってきた. 本法は従来の骨移植法に比べ, 多くの利点をもつが, 骨髄の量, 性状や局所の血行状態によっては, 十分な骨再生が得られないことがあり, 生理活性因子の併用が期待される. 本研究では, PLLAメッシュと骨髄移植による顎骨再生法におけるbFGF-GMsの併用効果について検討した. [方法] 含水率95%のゼラチン粒子(IP:49, 粒径:100μm以下)40mgにbFGF(科研製薬)200μg/燐酸緩衝液を含浸してbFGF-GMsヒイドロゲルを作成した. ビーグル成犬, 10頭を用い, 左下顎骨に近遠心径2.5cmの区域切除を行った. 切除部にPLLAメッシュトレーを適合, 固定後, トレー内にbFGF-GMs 40mgと腸骨PCBM 0.8gの混合物(骨欠損範囲の約1/2)を充填した. 対照群としてトレー内にPCBM 0.8gとGMs 40mgの混合物を充填した. 3か月後, 屠殺し, 軟X線写真における顕微画像解析とpQCT骨密度測定装置による画像解析および組織学的検索を行った. [結果] 実験群では5頭中3頭で, 対照群では5頭中1頭で, 切除断端の連続性が回復された. 実験群の骨形成状態の最も良い例では, 切除部全体に均一なX線不透過像を認め, 組織学的に成熟した骨梁構造を認めた. 一方, 対照群では骨再生は切除部の上端に限局した. 顕微画像解析では, 実験群は対照群に比べ骨形成量が多く, pQCTによる解析では, 実験群の全骨面積, 全骨量, 全骨密度は対照群に比べ高い傾向を示した. [結論] bFGF-GMsはgelatinが組織内で徐々に分解することによりbFGFを放出する. 本研究結果から顎骨再生におけるbFGF-GMsとPMSCの併用の有用性が示唆された. |
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ISSN: | 0029-0297 |