A-9. 下顎骨骨髄炎に対するMR検査の有用性

[目的] 下顎骨骨髄炎の臨床診断のもと外科的処置が施行された症例においてMR所見を検討し, MR検査の適用を考察する. [対象方法] 対象は臨床的に下顎骨骨髄炎が疑われMR検査が施行され, 外科的処置が施された23例とした. T1強調像STIR像にて下顎骨骨髄の信号変化を評価し, 手術範囲と比較検討した. [結果] CTパノラマX線像にて限局性骨硬化所見あるいは所見のない6例のうち4例においてMR像にて骨髄炎と診断された. 骨皮質切除穿孔術の手術範囲は術中骨膜所見より決定されたが, 61%の症例においてT1強調像の低信号領域に一致していた. 掻爬腐骨除去術の範囲は, 70%の症例においてMR像...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (2), p.300-300
Hauptverfasser: 有地淑子, 泉雅浩, 後藤真一, 内藤宗孝, 有地榮一郎, 加藤麦夫, 栗田賢一, 下郷和雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的] 下顎骨骨髄炎の臨床診断のもと外科的処置が施行された症例においてMR所見を検討し, MR検査の適用を考察する. [対象方法] 対象は臨床的に下顎骨骨髄炎が疑われMR検査が施行され, 外科的処置が施された23例とした. T1強調像STIR像にて下顎骨骨髄の信号変化を評価し, 手術範囲と比較検討した. [結果] CTパノラマX線像にて限局性骨硬化所見あるいは所見のない6例のうち4例においてMR像にて骨髄炎と診断された. 骨皮質切除穿孔術の手術範囲は術中骨膜所見より決定されたが, 61%の症例においてT1強調像の低信号領域に一致していた. 掻爬腐骨除去術の範囲は, 70%の症例においてMR像より狭い範囲で症状は緩解していた. [まとめ] CTパノラマX線像で捉えられない骨髄の変化をMR像にて捉えられる可能性が示された. また手術範囲の予測にMR検査を適用できる可能性が示唆された.
ISSN:0029-0297