2-G-7-2 In vivo electroporationを用いた複数BMP遺伝子導入による骨誘導
強力な骨誘導能を有するサイトカインである骨形成因子(BMP)を用いた顎顔面骨再生法の研究は, 現在まで主にタンパクやBMP発現ウイルスベクターを用い, 多くの動物モデルで行われてきた. しかし, 経済性, 安全性の面から臨床応用には未だ至っていない. そこで, われわれは安全性, 経済性に優れたin vivo electroporationに着目し, 複数のBMP発現プラスミドベクターを用い, ラット下腿筋肉における骨誘導を試みた. 方法としてBMP-2およびBMP-7の発現プラスミドベクターを同時にラット下腿筋肉部に注入し, in vivo electroporation(100V, 50m...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (1), p.134-135 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 強力な骨誘導能を有するサイトカインである骨形成因子(BMP)を用いた顎顔面骨再生法の研究は, 現在まで主にタンパクやBMP発現ウイルスベクターを用い, 多くの動物モデルで行われてきた. しかし, 経済性, 安全性の面から臨床応用には未だ至っていない. そこで, われわれは安全性, 経済性に優れたin vivo electroporationに着目し, 複数のBMP発現プラスミドベクターを用い, ラット下腿筋肉における骨誘導を試みた. 方法としてBMP-2およびBMP-7の発現プラスミドベクターを同時にラット下腿筋肉部に注入し, in vivo electroporation(100V, 50msec. )を行った. それぞれの遺伝子導入についてはRT-PCR法にて, BMPタンパクの発現についてはWestern blot法にて確認した. さらにBMP-2およびBMP-7の同時発現に際してヘテロダイマー形成等の相互作用については免疫沈降法にて検索した. そしてin vivo electroporation施行21日後の筋肉内異所性骨については組織学的に検索した. その結果, in vivo electroporationによるBMP-2, BMP-7の複数遺伝子導入により, 筋肉内に効率よく異所性骨が誘導された. 今回われわれは非常に効率的かつ簡便な遺伝子導入法であるin vivo electroporationを用いてBMP複数遺伝子導入による骨誘導系を確立した. 本法はBMPを用いた有用な骨再生法であり, 近未来的な臨床応用への可能性を示唆した. |
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ISSN: | 0029-0297 |