2-G-7-1 ラット骨芽細胞様株細胞(ROS17/2.8)における骨芽細胞分化関連転写因子およびタンパクの遺伝子発現

glucocorticoid(GC)はin vivoで骨タンパクの合成や骨形成を阻害し, 骨粗鬆症を誘発するが, 反対にin vitroで骨の細胞増殖, 骨芽細胞分化, 骨タンパクの発現や石灰化を促進すると報告されている. 本研究はGCの骨芽細胞に与える影響を検討するために, 合成GCであるdexamethasone(Dex, 10-8M)を添加または非添加でラット骨芽細胞様株細胞(ROS17/2.8)を1~20日間培養し, 骨芽細胞分化関連転写因子(Runx2, Msx2, AJ18, 0sterix, Dlx5)および骨タンパクであるalkaline phosphatase, osteon...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (1), p.134-134
Hauptverfasser: 中西宏志, 長谷川光晴, 高城 稔, 田中 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:glucocorticoid(GC)はin vivoで骨タンパクの合成や骨形成を阻害し, 骨粗鬆症を誘発するが, 反対にin vitroで骨の細胞増殖, 骨芽細胞分化, 骨タンパクの発現や石灰化を促進すると報告されている. 本研究はGCの骨芽細胞に与える影響を検討するために, 合成GCであるdexamethasone(Dex, 10-8M)を添加または非添加でラット骨芽細胞様株細胞(ROS17/2.8)を1~20日間培養し, 骨芽細胞分化関連転写因子(Runx2, Msx2, AJ18, 0sterix, Dlx5)および骨タンパクであるalkaline phosphatase, osteonectin, osteopontin, bone sialoprotein, osteocalcinおよびmatrix Gla protein(MGP)の遺伝子発現をNorthern blotとrea1-time RT-PCR法で検討した. ROS17/2.8は培養1日日から上記転写因子とMGP以外の全てのタンパクを発現し, 基質の石灰化は4日目に開始した. また, ROS17/2.8はRunx2とMsx2を一定に発現したが, これらを除く全ての転写因子およびタンパクの発現を4日目頃にほぼ一致して増加または減少した. 一方, Dexは細胞増殖を抑制し, 3日目に石灰化を誘導した. またDexはRunx2, Msx2, osteonectinおよびMGPの発現に影響を与えなかったが, これらを除いた上記の全ての遺伝子発現を石灰化の誘導に関連して促進または抑制した. 以上の所見から骨タンパクのみならず転写因子の遺伝子発現はDexによって影響を受け, またDex添加または非添加に関わらず石灰化に関連して変化することが示唆された.
ISSN:0029-0297