2-G-5-2 培養歯髄細胞を用いた象牙質再生における分化誘導法の検討
【目的】これまでに培養歯髄細胞から象牙質を再生した報告はあるものの, 分化誘導のための条件は十分に理解されていない. 今回われわれは, 歯の再生研究の一環として培養歯髄細胞を用いた効率的な象牙質再生の条件について検討したので報告する. 【方法】学内倫理委員会の承認のもとに, 名古屋大学医学部付属病院において抜歯適応となった歯牙より採取した歯髄組織と, ブタ大臼歯より採取した歯髄組織を使用した. 初めにin vitroにおいてDexamethasone等の分化誘導因子の影響について検討を行った. 次に, 担体の影響について検討するため, セラミックスや生体吸収性ポリマーなど各種担体へ培養歯髄細胞...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (1), p.132-132 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】これまでに培養歯髄細胞から象牙質を再生した報告はあるものの, 分化誘導のための条件は十分に理解されていない. 今回われわれは, 歯の再生研究の一環として培養歯髄細胞を用いた効率的な象牙質再生の条件について検討したので報告する. 【方法】学内倫理委員会の承認のもとに, 名古屋大学医学部付属病院において抜歯適応となった歯牙より採取した歯髄組織と, ブタ大臼歯より採取した歯髄組織を使用した. 初めにin vitroにおいてDexamethasone等の分化誘導因子の影響について検討を行った. 次に, 担体の影響について検討するため, セラミックスや生体吸収性ポリマーなど各種担体へ培養歯髄細胞を播種し, ヌードマウス皮下へ移植した. 移植後6週間経過した組織を摘出し, 免疫染色及びin situ hybridization法により評価をおこなった. 【結果】移植後6週後において硬組織の形成が認められ, in situ hybridization法により象牙芽細胞の分化マーカーとして知られるdentin sialophosphoprotein遺伝子のmRNAの発現が検出された. 硬組織形成, あるいは象牙芽細胞への分化誘導は, 添加する因子の組み合わせと担体の形状により異なることが明らかになった. 【考察】象牙芽細胞への分化誘導法についてはさらなる検討が必要であるが, 今回の結果から効率的な象牙質再生の可能性が示された. |
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ISSN: | 0029-0297 |