1-F-3-2 耳下腺深葉多形性腺腫の2例
今回われわれは, 耳下腺深葉腫瘍の2例についてその概要を報告する. 症例1は46歳の女性. 右側耳下腺部の腫脹を主訴に来院した. 1999年1月, 開口障害のため顎関節症の診断のもと治療を受けていた. 2000年7月右側耳介下部の違和感に気付いた. 2003年1月10日, 右側耳下腺部の腫脹を認め, 当科へ紹介された. エコー, MRI等の画像検査の結果, 腫瘍は大きさ直径約2cm, 類円形, 境界明瞭, T2強調で高信号を呈していた. 耳下腺深葉腫瘍の臨床診断のもと, 2月25日深葉腫瘍切除術を施行した. 症例2は32歳の女性. 左側耳下腺部の腫脹を主訴に来院した. 1995年頃より左側耳下...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (1), p.119-119 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 今回われわれは, 耳下腺深葉腫瘍の2例についてその概要を報告する. 症例1は46歳の女性. 右側耳下腺部の腫脹を主訴に来院した. 1999年1月, 開口障害のため顎関節症の診断のもと治療を受けていた. 2000年7月右側耳介下部の違和感に気付いた. 2003年1月10日, 右側耳下腺部の腫脹を認め, 当科へ紹介された. エコー, MRI等の画像検査の結果, 腫瘍は大きさ直径約2cm, 類円形, 境界明瞭, T2強調で高信号を呈していた. 耳下腺深葉腫瘍の臨床診断のもと, 2月25日深葉腫瘍切除術を施行した. 症例2は32歳の女性. 左側耳下腺部の腫脹を主訴に来院した. 1995年頃より左側耳下腺部の腫脹に気付くも無痛性のため放置していた. 2000年頃より同部腫脹の増大傾向を認め, 2003年2月28日某歯科より当科へ紹介された. エコー, MRI等の画像検査の結果, 腫瘍は大きさ直径約4cm, 辺縁は平滑, 内部不均一な信号を示した. 耳下腺深葉腫瘍の臨床診断の下, 4月15日深葉腫瘍切除術を施行した. 症例1, 2とも, 手術は顔面神経本幹を明示した後, 上下主枝を確認した. 顔面神経各枝をトレースの上, これらを温存し腫瘍を切除した. 切除後は耳下腺浅葉を顔面神経上に復位し手術を終了した. 病理組織学的には充実性胞巣, 導管様構造, 粘液腫様組織, 硝子化像など多彩であり, 多形性腺腫と診断した. 術後経過は良好であり, 顔面神経麻痺などの後遺障害はない. |
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ISSN: | 0029-0297 |