1-E-1-3 Oral lichen planusにおける上皮細胞破壊とara-chidonic acid cascade

[目的]口腔扁平苔癬における上皮破壊とdendritic cellおよびPGE2産生の関連について解析した報告は未だない. 本研究では病巣における上皮内浸潤細胞とPLA2およびCOX2発現を検討した. [方法]生検で扁平苔癬と診断された20例と, 対象としてmild epithelial dysplasia 10例のホルマリン固定パラフィン包埋組織の薄切標本を用いた. 各標本をsPLA2, COX1, COX2, S-100, CD8およびCD57抗体で免疫染色を行い, さらにPLA2(type IIA, -V, -X)およびCOX2についてin situ hybridizationによりmR...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2005, Vol.54 (1), p.112-112
Hauptverfasser: 小宮山一雄, 岡上真裕, 鶴田 正, 大久保光朗, 三木裕香子, 田中 博, 松本光彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]口腔扁平苔癬における上皮破壊とdendritic cellおよびPGE2産生の関連について解析した報告は未だない. 本研究では病巣における上皮内浸潤細胞とPLA2およびCOX2発現を検討した. [方法]生検で扁平苔癬と診断された20例と, 対象としてmild epithelial dysplasia 10例のホルマリン固定パラフィン包埋組織の薄切標本を用いた. 各標本をsPLA2, COX1, COX2, S-100, CD8およびCD57抗体で免疫染色を行い, さらにPLA2(type IIA, -V, -X)およびCOX2についてin situ hybridizationによりmRNA発現を検討した. [結果]扁平苔癬の病巣における上皮内浸潤細胞はS-100抗体陽性樹枝状細胞が特徴的で, epithelial dysplasiaに比べ有意に多数みられた. CD8およびCD57の浸潤は基底層から有棘層下部において多数認められた. PLA2およびCOX2は病巣部上皮細胞において過剰発現を認めた. [結語]扁平苔癬における上皮基底層の破壊はCD8およびCD57陽性のKiller TとNK細胞によるT cell mediated autoimmune diseaseであり, PLA2およびCOX2の過剰発現は局所でPGE2産生を促し, これらのKiller細胞およびdendritic cellの機能亢進に関与しているものと考えられた.
ISSN:0029-0297