25.結核性頸部リンパ節炎と考えられた2症例

頸部リンパ節の腫脹は種々の検査を行って診断に苦慮することが少なくない. 今回われわれは, 苦慮した末に最終的に結核性リンパ節炎と考えた2例を経験したので報告した. 55歳女性. 左頸部に腫脹と圧痛を自覚. 抗生物質に反応せずに増大したため当科初診. 全身の発熱, 針生検の所見, CTと超音波検査でみられた壊死性変化, さらにはステロイドに対する反応性から亜急性壊死性リンパ節炎を疑ったものの, 難治性のためにリンパ節生検を施行. 乾酪壊死, ラングハンス型巨細胞, 類上皮細胞を認め, ツベルクリン反応も強陽性であったので, 結核性リンパ節炎と診断した. 70歳女性. シェーグレン症候群にて当科通...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2004, Vol.53 (3), p.136-136
Hauptverfasser: 陶山曜子, 中村誠司, 二宮史浩, 佐々木匡理, 川崎大生, 石橋浩晃, 白砂兼光, 河津俊幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:頸部リンパ節の腫脹は種々の検査を行って診断に苦慮することが少なくない. 今回われわれは, 苦慮した末に最終的に結核性リンパ節炎と考えた2例を経験したので報告した. 55歳女性. 左頸部に腫脹と圧痛を自覚. 抗生物質に反応せずに増大したため当科初診. 全身の発熱, 針生検の所見, CTと超音波検査でみられた壊死性変化, さらにはステロイドに対する反応性から亜急性壊死性リンパ節炎を疑ったものの, 難治性のためにリンパ節生検を施行. 乾酪壊死, ラングハンス型巨細胞, 類上皮細胞を認め, ツベルクリン反応も強陽性であったので, 結核性リンパ節炎と診断した. 70歳女性. シェーグレン症候群にて当科通院中, 右頸部にリンパ節の腫脹を触知. CTと超音波検査の所見より悪性リンパ腫を疑い, リンパ節生検施行. 乾酪壊死, ラングハンス型巨細胞を認め, ツベルクリン反応も強陽性であったので, 結核性リンパ節炎と診断した. 2例とも抗結核菌治療を行い, 経過良好であった.
ISSN:0029-0297