2-H-09-2.過去5年間の当科における悪性腫瘍切除の再建法の推移

対象は1998年から2002年の間に再建手術を行った口腔癌患者133人である. 1998年13人, 1999年17人, 2000年32人, 2001年38人, 2002年33人であった. 再建手術部位別の例数は, 舌が56例, 頬粘膜が30例, 下顎歯肉が26例, 口腔底が10例, 上顎歯肉が8例であった. 再建皮弁別に関しては, 前外側大腿遊離皮弁が44例, D-P皮弁が33例, 前腕皮弁が26例, 大胸筋皮弁が15例, 中間層および全層植皮が5例, 腹直筋皮弁が4例, 胸鎖乳突筋皮弁が4例, 広背筋皮弁が1例であった. 再建法としては前外側大腿皮弁33.0%, D-P皮弁24.0%, 前腕...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2003, Vol.52 (6), p.472-472
Hauptverfasser: 西山修, 宮川昌久, 川畑彰子, 小野可苗, 中津留誠, 篠沢医, 渡辺俊英, 宮恒男, 高宮善正, 金沢春幸, 武川寛樹, 鵜澤一弘, 横江秀隆, 丹沢秀樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:対象は1998年から2002年の間に再建手術を行った口腔癌患者133人である. 1998年13人, 1999年17人, 2000年32人, 2001年38人, 2002年33人であった. 再建手術部位別の例数は, 舌が56例, 頬粘膜が30例, 下顎歯肉が26例, 口腔底が10例, 上顎歯肉が8例であった. 再建皮弁別に関しては, 前外側大腿遊離皮弁が44例, D-P皮弁が33例, 前腕皮弁が26例, 大胸筋皮弁が15例, 中間層および全層植皮が5例, 腹直筋皮弁が4例, 胸鎖乳突筋皮弁が4例, 広背筋皮弁が1例であった. 再建法としては前外側大腿皮弁33.0%, D-P皮弁24.0%, 前腕皮弁19.5%, 大胸筋皮弁11.2%が中心であった. 前外側大腿皮弁, 前腕皮弁の生着率は, それぞれ95.4%, 92.3%であった. D-P皮弁, 大胸筋皮弁の生着率は, それぞれ100%, 93.3%であった. 再建に要した時間は, 前外側大腿皮弁5時間, 前腕皮弁3時間50分, D-P皮弁2時間であった. これらの再建法の年代別推移については, 2000年以前はD-P皮弁, 大胸筋皮弁といった有茎皮弁を主として行ってきたが, 2000年からは前腕皮弁, 腹直筋皮弁, 前外側大腿遊離皮弁等の遊離皮弁を導入した. これにより, 二次手術の必要がないことから術後入院期間が短縮した. また, 最近では, 手術時に皮弁を同時挙上するため, 手術時間が短縮した. このように再建皮弁の選択幅を広げた結果, 患者の全身状態や再建部位の大きさ, 術後のQOLなどを考慮して, 各々皮弁の特徴を生かした皮弁選択による再建が可能となった. 質問 名古屋市立大 横井基夫 遊離皮弁が多くなっていく中, DP皮弁の有用性についてどの様に考えておられるか. 追加 千葉大医病歯口外 丹沢秀樹 前外側大腿皮弁等の再建皮弁の挙上は, 頸部郭清や局所の切除と並行して行えるので, 手術後時間に対する影響(手術時間延長など)はかえって少ない. DP-flapは血管吻合の成功が望めない状態の患者さんに適応しているが, 基本的なflapの性質は高く評価しています.
ISSN:0029-0297