2-A-02-3.口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節に対する術前化学療法のポジティブとネガティブな影響

術前化学療法が口腔癌や頭頸部癌の遠隔成績の向上に寄与しないことは, われわれの報告, Randomized study, さらにMeta-analysisによって明らかになった. またわれわれは術前化学療法症例が一次治療後の後発リンパ節転移の頻度が高めることも報告した. 今回われわれはなぜ比較的高い奏効率を示す術前化学療法が遠隔成績を向上しないのかについて最も予後に影響する頸部リンパ節転移を中心に検討した. 検討症例は, 大阪大学歯学部附属病院口腔外科第一教室で頸部郭清(舌骨上郭清のみ施行した症例は除く)を施行し, 治療法として手術単独(Ope群, 20例)あるいは術前化学療法(Chemo群,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2003, Vol.52 (6), p.346-346
Hauptverfasser: 大倉正也, 鏡内肇, 古郷幹彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:術前化学療法が口腔癌や頭頸部癌の遠隔成績の向上に寄与しないことは, われわれの報告, Randomized study, さらにMeta-analysisによって明らかになった. またわれわれは術前化学療法症例が一次治療後の後発リンパ節転移の頻度が高めることも報告した. 今回われわれはなぜ比較的高い奏効率を示す術前化学療法が遠隔成績を向上しないのかについて最も予後に影響する頸部リンパ節転移を中心に検討した. 検討症例は, 大阪大学歯学部附属病院口腔外科第一教室で頸部郭清(舌骨上郭清のみ施行した症例は除く)を施行し, 治療法として手術単独(Ope群, 20例)あるいは術前化学療法(Chemo群, 21例)を施行した計41例で, 摘出頸部リンパ節547個のHE標本を用いて臨床形態的検討をした. 2群間の症例は, 予後に影響するような性, 年齢, PS, TNM分類などに有意差はなかった. Chemo群の転移リンパ節の大きさとTリンパ球で構成されるparacortical area(PA)の大きさは, Ope群よりも小さかった. 4mm2以下のmicrometastasisはChemo群では28%に対して, Ope群は8.2%であった(P
ISSN:0029-0297