1-B-01-3.舌および口底扁平上皮癌stageI,II症例の検討
初期の日腔扁平上皮癌の治療において外科的療法や放射線療法は有用であり, 広く用いられている. 当科における口腔扁平上皮癌stageI, stageIIにおいて, 原発巣の治療を行ったといえども, 腫瘍の制御に関しては, 範囲, 部位および頸部リンパ節の状態が予後を左右する重要な要因と考えられる. 本研究においてはstageI, stageIIの舌および口底癌患者における予後不良症例や再発症例について検討を行った. 対象は1992年1月より2002年4月までの10年間に日本歯科大学新潟歯学部附属病院第2口腔外科にて治療を行った, 舌および口底扁平上皮癌stageIおよびstageIIの一次症例2...
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Veröffentlicht in: | 日本口腔科学会雑誌 2003, Vol.52 (6), p.336-337 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 初期の日腔扁平上皮癌の治療において外科的療法や放射線療法は有用であり, 広く用いられている. 当科における口腔扁平上皮癌stageI, stageIIにおいて, 原発巣の治療を行ったといえども, 腫瘍の制御に関しては, 範囲, 部位および頸部リンパ節の状態が予後を左右する重要な要因と考えられる. 本研究においてはstageI, stageIIの舌および口底癌患者における予後不良症例や再発症例について検討を行った. 対象は1992年1月より2002年4月までの10年間に日本歯科大学新潟歯学部附属病院第2口腔外科にて治療を行った, 舌および口底扁平上皮癌stageIおよびstageIIの一次症例27例で, 男性18例, 女性9例, 年齢は49~85歳(平均年齢65.3歳)である. 部位別においては舌18例, 口底9例で, 原発巣はT1症例15例, T2症例12例であった. 初回治療は局所切除15例, 局所切除および頸部郭清術6例, 放射線治療および化学療法4例, 化学療法および局所切除1例, 放射線療法単独1例である. 予後について局所再発は, 1例のみであり頸部後発転移5例, 頸部再発3例であった. 統計学的にはstage別生存率に差を認め, 病理組織学的にはAnneroth分類については浸潤様式, 浸潤程度, 総点数に有意な差を認めた. また非再発群と比較して再発群において浸潤様式ならびに浸潤程度に高値を認めた. 再発生存症例は1例のみ追加切除により良好な経過を認めるが, 頸部後発転移2例は発現後1か月以内に頸部郭清術を施行し, 術後に放射線療法や化学療法の後療法を施行した症例である. 予後不良症例は27例中10例であり, そのうち頸部制御不能による症例が6例, 重複癌4例であった. 今回の検討の結果予後に影響する因子としては, 頸部後発転移(潜在性リンパ節転移)が重要であると考えられた. 質問 東京歯大口外1 野村武史 重複癌症例4例は舌, 口底いずれの症例であるか. 回答 日本歯大歯口外2 小野徹重 複癌症例は, 4例であり舌1例, 口底3例でありました. 質問 埼玉県立がんセンター 岡部貞夫 stageI, IIにおいて舌と口底をまとめて検討する意義はありますか. 回答 日本歯大新潟歯口外2 小野徹 舌口底を一つで検討した理由としては, 今回は発生母地が近接している事で行ったが, 今後は舌口底を分けて検討を行う予定であります. 回答 日本歯大新潟歯口外2 又賀泉 現在舌および口底原発腫瘍症例を検討中で, 今日はstageI, stageIIを提示しました. stage皿以上になりますと原発が舌か口底か診断つきにくいものもあり, 二つを合わせて報告しましたが, 今後は原発部位を分けて報告致します. |
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ISSN: | 0029-0297 |