B-24.両側に発生した下顎感染性頬部嚢胞の1例

今回われわれは両側性に下顎感染性頬部嚢胞の1例を経験し, まれな症例と思われたので, その概要を報告した. 患者:13歳, 男性. 初診:2001年11月27日. 主訴:左側下顎大臼歯部頬側歯肉腫脹. 現病歴:2001年11月12日頃より左側下顎頬側歯肉腫脹が出現し来科. 現症:初診時, 左下第2大臼歯は半埋伏状態で, 頬側歯肉に骨様硬の腫脹, 疼痛, 圧痛を認めた. 左右第1, 2大臼歯は生活歯. CT所見:左右第2大臼歯頬側に境界明瞭な嚢胞様病変を認めた. 左右下顎骨嚢胞の臨床診断の下, 3月21日, 全身麻酔下にて左右下顎骨嚢胞摘出術. 第2大臼歯の歯頸部に歯との軽度癒着が認められた....

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2003, Vol.52 (2), p.107-107
Hauptverfasser: 岡部孝一, 宮田勝, 鈴木円, 高木純一郎, 坂下英明, 車谷宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:今回われわれは両側性に下顎感染性頬部嚢胞の1例を経験し, まれな症例と思われたので, その概要を報告した. 患者:13歳, 男性. 初診:2001年11月27日. 主訴:左側下顎大臼歯部頬側歯肉腫脹. 現病歴:2001年11月12日頃より左側下顎頬側歯肉腫脹が出現し来科. 現症:初診時, 左下第2大臼歯は半埋伏状態で, 頬側歯肉に骨様硬の腫脹, 疼痛, 圧痛を認めた. 左右第1, 2大臼歯は生活歯. CT所見:左右第2大臼歯頬側に境界明瞭な嚢胞様病変を認めた. 左右下顎骨嚢胞の臨床診断の下, 3月21日, 全身麻酔下にて左右下顎骨嚢胞摘出術. 第2大臼歯の歯頸部に歯との軽度癒着が認められた. 術後経過は良好である. 病理診断:いずれも嚢胞内壁には重層扁平上皮の内張りがあり, 上皮下には慢性炎症および軽度の好中球浸潤を伴っていた. 最終診断:両側性下顎感染性頬部嚢胞. 質問 金沢医大口腔科学 佐藤淳 感染症とのことですが, 特別な原因菌等が同定できるのでしょうか. 回答 石川県立中央病院歯口外 岡部孝一 膿汁等の材料が採取できませんので, 細菌学的検討はおこなっておりません.
ISSN:0029-0297