B-9.口蓋に発生した巨大なエプーリスの1例

今回, われわれは54歳の女性の口蓋に発生した, 長径40mmと比較的大きな骨形成性エプーリスを経験いたしました. エプーリスは比較的よくみられる疾患ですが, その大きさは20mm以下の小さなものが多く, 今回経験した40mmという大きさは大きな部類に入るものと思われます. しかし, 文献的には100mmという巨大なものの報告もなされています. 長期間の経過を持つ拡大した症例に石灰化物を含むことが多いようで, 石灰化物にはセメント質様, 類骨, 層板骨などの種類が見られます. 本症例では多量の層板骨の形成がみとめられ, 腫瘤内の骨と歯槽骨との連続性はありませんでした. 本症例では骨膜を含めた切...

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Veröffentlicht in:日本口腔科学会雑誌 2003, Vol.52 (2), p.102-102
Hauptverfasser: 水谷豪, 山田和人, 高井良招
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回, われわれは54歳の女性の口蓋に発生した, 長径40mmと比較的大きな骨形成性エプーリスを経験いたしました. エプーリスは比較的よくみられる疾患ですが, その大きさは20mm以下の小さなものが多く, 今回経験した40mmという大きさは大きな部類に入るものと思われます. しかし, 文献的には100mmという巨大なものの報告もなされています. 長期間の経過を持つ拡大した症例に石灰化物を含むことが多いようで, 石灰化物にはセメント質様, 類骨, 層板骨などの種類が見られます. 本症例では多量の層板骨の形成がみとめられ, 腫瘤内の骨と歯槽骨との連続性はありませんでした. 本症例では骨膜を含めた切除後に骨面が平滑であったため, 骨削除を最低限行うのみにとどめ, 腫瘤に隣接する歯を保存いたしました. そのため再発の危険性も否定できません. 今後, 十分な経過観察を続ける予定です. 質問 愛知学院大歯 吉田憲司 歯に動揺はありましたか. 回答 福井日赤病院 水谷豪 全体的にPが進行しており動揺はありました.
ISSN:0029-0297