台湾原産の外来種であるヤンバルトサカヤスデの伊豆諸島青ヶ島からの記録

「はじめに」ヤスデ綱オビヤスデ目ヤケヤスデ科に属するヤンバルトサカヤスデChamberlinius hualienensis Wangは, 台湾原産の外来種で, 国内では1983年に沖縄県で初めて確認された(比嘉, 岸本, 1986). これまでに南日本や本州の太平洋側を中心に1都15県で分布が確認されており(神谷, 2023), 沖縄本島(比嘉, 岸本, 1986, 1989, 1991), 徳之島(石田ら,1992), 奄美大島(山口ら, 2000), 鹿児島県本土(有馬ら, 2000), 八丈島(Meyer-Rochow, 2015)などでは大量発生が報告されている. 臭気による不快感や...

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Veröffentlicht in:Medical Entomology and Zoology 2024/09/25, Vol.75(3), pp.185-187
Hauptverfasser: 千代田, 創真, 八尾, 晃史
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ヤスデ綱オビヤスデ目ヤケヤスデ科に属するヤンバルトサカヤスデChamberlinius hualienensis Wangは, 台湾原産の外来種で, 国内では1983年に沖縄県で初めて確認された(比嘉, 岸本, 1986). これまでに南日本や本州の太平洋側を中心に1都15県で分布が確認されており(神谷, 2023), 沖縄本島(比嘉, 岸本, 1986, 1989, 1991), 徳之島(石田ら,1992), 奄美大島(山口ら, 2000), 鹿児島県本土(有馬ら, 2000), 八丈島(Meyer-Rochow, 2015)などでは大量発生が報告されている. 臭気による不快感や発生量に対する恐怖感などからしばしば防除の対象となっているほか, その旺盛な繁殖力から侵入地における在来生物へ影響を及ぼす恐れも指摘されている(神谷, 2023). こうした不快害虫としての実態から, 我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト(生態系被害防止外来種リスト)においては「その他の総合対策外来種」に指定されており, 知見の集積が必要とされている(環境省, 2015).
ISSN:0424-7086
2185-5609
DOI:10.7601/mez.75.185