8 チクングニアウイルスを用いた蚊の感染実験
我が国には10名のチクングニア熱患者の輸入症例が既に報告されている(2009年7月上旬現在). チクングニアウイルスを媒介するヒトスジシマカは, 我が国にも生息していることから, 本種のウイルス感受性を検討した. 供試ウイルスは, 帰国後に発症した患者から分離されたチクングニアウイルス株を使用した. また, 供試蚊として, 国内産のヒトスジシマカおよびネッタイシマカ雌成虫を用いた. 羽化4日後の未吸血・未経産雌成虫にウイルス液を胸部接種後, 28℃で7日間飼育した. 飼育7日後に蚊をハーベストして, 蚊からのウイルスゲノムの検出をRT-PCRで行った. その結果, 両蚊種から本ウイルスゲノムが...
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Veröffentlicht in: | Medical Entomology and Zoology 2010-06, Vol.61 (2), p.182-182 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我が国には10名のチクングニア熱患者の輸入症例が既に報告されている(2009年7月上旬現在). チクングニアウイルスを媒介するヒトスジシマカは, 我が国にも生息していることから, 本種のウイルス感受性を検討した. 供試ウイルスは, 帰国後に発症した患者から分離されたチクングニアウイルス株を使用した. また, 供試蚊として, 国内産のヒトスジシマカおよびネッタイシマカ雌成虫を用いた. 羽化4日後の未吸血・未経産雌成虫にウイルス液を胸部接種後, 28℃で7日間飼育した. 飼育7日後に蚊をハーベストして, 蚊からのウイルスゲノムの検出をRT-PCRで行った. その結果, 両蚊種から本ウイルスゲノムが検出された. また, 両蚊種間のウイルス感染率に大差なかった. 経口感染した両蚊種の感受性には差異があることが報告されていることから, 蚊中腸のウイルス親和性が両蚊種で異なることが推察される. |
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ISSN: | 0424-7086 |