14 薬用植物5種のヒトスジシマカおよびチカニセヒゲユスリカ幼虫への殺虫効果について(一般講演,第60回日本衛生動物学会西日本支部大会講演要旨)
薬用植物の蚊ユスリカに対する殺虫成分の調査として, 今回以下に示す5種の薬用植物について, それらのメタノールエキスならびに単離した化合物の蚊およびユスリカ幼虫への効果について検討した. ACおよびDは新鮮材料の全草を, Bは材を使用し, Eは乾燥材料(根)を使用した. A)コモチマンネングサ(ベンケイソウ科):田の畦や道ばたに生える二年生草本. B)クスノキ(クスノキ科):東南アジアから温帯に分布する常緑の高木. C)スベリヒユ(スベリヒユ科):日本各地に野生する一年草. D)フウトウカズラ(コショウ科);東南アジアから日本中部以南に生育する常緑蔓性木本. E)オオグルマ(キク科)ヨーロッパ...
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Veröffentlicht in: | Medical Entomology and Zoology 2006/06/15, Vol.57(2), pp.168 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 薬用植物の蚊ユスリカに対する殺虫成分の調査として, 今回以下に示す5種の薬用植物について, それらのメタノールエキスならびに単離した化合物の蚊およびユスリカ幼虫への効果について検討した. ACおよびDは新鮮材料の全草を, Bは材を使用し, Eは乾燥材料(根)を使用した. A)コモチマンネングサ(ベンケイソウ科):田の畦や道ばたに生える二年生草本. B)クスノキ(クスノキ科):東南アジアから温帯に分布する常緑の高木. C)スベリヒユ(スベリヒユ科):日本各地に野生する一年草. D)フウトウカズラ(コショウ科);東南アジアから日本中部以南に生育する常緑蔓性木本. E)オオグルマ(キク科)ヨーロッパ原産の多年草各地で栽培される. AからDのメタノールエキス4種ならびにEから分離したセスキテルペン3種(E1, E2, E3)の計7種について, ヒトスジシマカならびにチカニセヒゲユスリカ3~4令幼虫に対する殺虫効果について検討した. 試験方法は, 12wellの組織培養プレートを用い, 1試験液(1well)当たり6~8個体の幼虫を用い3回繰り返し, 平均致死率を求めた. 試験液は1mg/mlの保存液を調整し何段階力の希釈液で浸漬試験を行った. その結果, Eから単離した2種のセスキテルペン類(E1, E2)が蚊, ユスリカ両方に対し速効的な致死効果を示し, ヒトスジシマカに対しては, それぞれ3.05μg/ml 12.88μg/mlのLC50値を示した. 他のエキス類およびE3はE1, E2と比較して, 蚊幼虫に対し遅効的な致死効果を示したが, ユスリカ幼虫に対してはほとんど効果が認騎られず, 蚊とユスリカに対し選択毒性を示した. |
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ISSN: | 0424-7086 2185-5609 |
DOI: | 10.7601/mez.57.168_3 |