14.タイ国チエンマイ産センチニクバエの非休眠コロニー(第55回日本衛生動物学会東日本支部大会講演要旨)

センチニクバエBoettcherisca peregrina (Robineau-Desvoidy)は東南アジアを中心に南北半球に広く分布している. 北半球の温帯地域では冬季に蛹休眠入りし越冬する. 赤道周辺と南半球の分布地域から得られたコロニーでは非休眠か休眠率が低いことが判ってきた(Moribayashi et al., 2001). 今回, タイ国チエンマイ市郊外MaeThangで2003年2月初旬(チェンマイ地方では最寒期)に採集した1メスがすぐに産仔して得られたコロニーの蛹休眠性を調べた結果, 休眠率は0%であった. この結果は以前に報告したチエンマイ市内で9月に得られた1メス由来の...

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Veröffentlicht in:Medical Entomology and Zoology 2004/06/15, Vol.55(2), pp.141
Hauptverfasser: 倉橋, 弘, 森林, 敦子, 主藤, 千枝子, 津田, 良夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:センチニクバエBoettcherisca peregrina (Robineau-Desvoidy)は東南アジアを中心に南北半球に広く分布している. 北半球の温帯地域では冬季に蛹休眠入りし越冬する. 赤道周辺と南半球の分布地域から得られたコロニーでは非休眠か休眠率が低いことが判ってきた(Moribayashi et al., 2001). 今回, タイ国チエンマイ市郊外MaeThangで2003年2月初旬(チェンマイ地方では最寒期)に採集した1メスがすぐに産仔して得られたコロニーの蛹休眠性を調べた結果, 休眠率は0%であった. この結果は以前に報告したチエンマイ市内で9月に得られた1メス由来のコロニーが示した高い休眠率(99%)と異なる結果となった. 亜熟帯では, 比較的狭い地域でも, 休眠性はサンプルした場所や季節の違いによって, 大きく異なる可能性が示唆された.
ISSN:0424-7086
2185-5609
DOI:10.7601/mez.55.141_2