ケブカクロバエAldrichina grahami (Aldrich)(Diptera: Calliphoridae)成虫の卵巣発育におけるエクジステロイドホルモン及び脂質の変動について

日本においてケブカクロバエAldrichina grahami(Aldrich)(Diptera:Calliphoridae)は, 都市でも秋から春にかけて日溜りに見られる大形のクロバエの1種であり秋から春にかけて低地で発生を繰りかえし, 夏には暑い低地をさけて標高差移動を行い, 高地にて卵巣休眠状態で越夏すると考えられている(上村ら, 1976;倉橋ら, 1984;荒川ら, 1991;荒川, 2001). クロバエ類は季節的な標高差移動, 海上飛翔を含む長距離飛翔を行うことから(倉橋, 末永, 1997;三枝, 1995)ハエ媒介消化管感染症の危険性について最近危惧され始めた(倉橋, 199...

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Veröffentlicht in:Medical Entomology and Zoology 2003/03/15, Vol.54(1), pp.65-71
Hauptverfasser: 森林, 敦子, 倉橋, 弘, 杉江, 元, 片桐, 千仭, 土田, 耕三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本においてケブカクロバエAldrichina grahami(Aldrich)(Diptera:Calliphoridae)は, 都市でも秋から春にかけて日溜りに見られる大形のクロバエの1種であり秋から春にかけて低地で発生を繰りかえし, 夏には暑い低地をさけて標高差移動を行い, 高地にて卵巣休眠状態で越夏すると考えられている(上村ら, 1976;倉橋ら, 1984;荒川ら, 1991;荒川, 2001). クロバエ類は季節的な標高差移動, 海上飛翔を含む長距離飛翔を行うことから(倉橋, 末永, 1997;三枝, 1995)ハエ媒介消化管感染症の危険性について最近危惧され始めた(倉橋, 1993). しかし, 季節的な長距離飛翔を行うクロバエ類の生理的背景はほとんど調べられていない. 松尾, 上本(1962)やVinogradova(1978)によると, ケブカクロバエは15℃以下で卵巣発育が止まるという興味深い報告をしている.
ISSN:0424-7086
2185-5609
DOI:10.7601/mez.54.65